スポーツをしている子供は分離症になりやすいですよ!

2015年11月25日 : 未分類

脊椎(せきつい)分離症とは、腰痛持ちのスポーツを習慣的に行っている子供にしばしばみられる病気です。早く発見できれば、脊椎すべり症への進展を防ぎ、手術をせずに治療できる可能性も高くなることから、早めの診断・治療が望まれます。

今回は、「脊椎分離症になる傾向があるのはどんな人?」をテーマにお話しします。

 

1.脊椎分離症ってどんな病気?

脊椎とは、背骨(せぼね)を形成する一つ一つの骨のことを指します。背骨は、頚椎(けいつい)7個、胸椎(きょうつい)12個、腰椎(ようつい)5個、仙椎(せんつい)5個がひとかたまりになった仙骨(せんこつ)、尾骨(びつい)3~6個の計約30個の脊椎から構成されています。

脊椎分離症は、ほぼ腰椎に起こるため、分離症といえば「腰椎分離症」を指すことが多く、5つの腰椎の中でも仙骨に近い、下位腰椎(特に上から数えて5番目の第5腰椎)に多く認めます。

脊椎には「椎弓(ついきゅう)」という弓状に飛び出た突起があります。椎弓は、上の脊椎と下の脊椎とをしっかり固定する上関節突起と下関節突起の間を橋渡ししており、脊椎にとって非常に重要な構造の一つです。この椎弓が分離した状態が、「脊椎分離症」です。

 

2.子供に多い分離症

子供の背骨はまだ柔らかいため、スポーツなどで過剰に負荷がかかると力学的に弱い部分がすることがあります。

腰痛を持つスポーツ選手を対象とした調査では、16~40%(研究によって差があります)が腰椎分離症であり、腰痛を持つ18歳以下の若者でも約16%に腰椎分離症を認めた、という報告があります。

さらに、腰を伸展させた時に痛みがあり、ほぼ毎日スポーツをしている10歳~18歳の若者では、なんと、約半数に腰椎分離症を認める結果となりました。

このことから、10~18歳の発育期に習慣的にスポーツを行っている子供は非常にリスクが高いことがわかります。

 

3.子供以外に分離症は起こるのか?

諸説ありますが、基本的に椎弓のみが外傷で損傷をうける可能性は低く、年齢とともに頻度が増加する傾向も認めていません。特に、骨がしっかり形作られる高校生以降での分離症発症は、非常にまれです。

高齢者では椎骨が前後にすべる「すべり症」と合併する、「分離すべり症」を認めることがあります。

 

3.遺伝との関係は?

腰椎分離症は家族内での発生例が多いため、遺伝的素因が一因と考えられています。

椎体や椎弓の形態異常、あるいは二分脊椎などの脊椎の病気を合併しているケースも見受けられ、兄弟姉妹で分離症を発症した例も多く報告されています。

こういった遺伝的、体質的な要素にスポーツによる過度の力学的負担が加わって疲労骨折が起こるのではないか、という説が有力です。

 

4.子供でのすべり症合併

すべり症とは、上下の脊椎が前後にずれる状態のことです。分離症によって起こる「分離すべり症」と、分離をともなわない「変性すべり症」に大きく分けられます。ここでは、分離すべり症についてお話しします。

上下の脊椎の間には椎間板(ついかんばん)という繊維とコラーゲンでできたクッションがあります。脊椎と椎間板の間には、成長軟骨が存在し、高校生頃までに硬い骨に置き換わります(骨化)。

子供の場合、分離症によって上下がぐらぐらで不安定になった骨を、柔らかい成長軟骨が支えきれずに上下の脊椎がずれてしまい、「分離すべり症」となります。

 

5.分離症をもった人が中高齢になったら?

分離症を持つ子供が中高齢になると、脊椎と脊椎との間のクッションの役割を果たす椎間板のコラーゲンが失われて椎間板が硬くなり、椎間板が変性することですべり症を合併することがあります。

すべり症合併例の多くは神経を圧迫して、腰痛と神経根刺激症状(しびれ、筋力低下)が出現します。

 

6.早めの診断・治療が大切

治療の基本は、手術を行わない保存療法です。保存法には2種類あり、分離した骨を再びくっつける「骨癒合(こつゆごう)」を目指す治療と、「疼痛コントロール」のための治療です。

発症早期であれば、運動の中止と分離症治療用のコルセットを用いることで、分離した部位の骨癒合(こつゆごう)が期待できます。通常数ヶ月~半年の治療が必要となります。

若年であるほど、成長軟骨が柔らかく、すべり症を合併しやすいため、進行度に関わらず、コルセットの治療を行われることが多いです。

しかし、激しい運動をしなければ無症状であることも多いため、受診したときには完全に分離しており、分離した部分が関節のようになる、「偽関節」の状態であることも多いのが現状です。この場合は、骨癒合は困難であるため、疼痛コントロールに主眼がおかれます。

病態が進行して痛みが強い場合やスポーツ活動を今後も継続するために、腰椎分離すべり症に対して脊椎固定術という手術が行われることがあります。こうなる前、つまり骨癒合が期待できる時期に、早めに診断、治療してあげることが重要なのです。

 

 

 

腰を反らせて痛かったら分離症の確率高いんですよ!

2015年11月25日 : 未分類

スポーツを行う子供にしばしば発症する腰椎(ようつい)分離症は、早めに診断し治療を受ければ分離した骨が再び癒合(ゆごう)して、完治する可能性が高い病気です。しかし、実際には病院に来たときにはすでに症状が進行しており、完治が難しいのが現状です。

今回は、子供が腰痛を訴えたら、どの病院に行くべきか、また、なぜ病院受診が必要なのかについてお話しします。

 

1.分離症の診断・治療ができる病院とは?

分離症の治療をうけるには、まず本当に分離症かをきちんと診断してくれる施設に行く必要があります。

分離症は、腰を反らせる動作(伸展)、前かがみになる動作(屈曲)で腰痛が出現するという特徴的な症状があり、発育期のスポーツ選手が腰を伸展させたときに痛みが生じた場合、約8割の人が分離症を認めたという報告もあります。

しかし、これはスポーツを行う若者に発症する腰椎椎間板ヘルニアにも見られる症状で、分離症全ての人がこの症状を示すわけではありません。そのため、確定診断には、レントゲン、CT、MRIといった画像検査が用いられます。そして、その結果を参考に、病気の進行度に応じた病期分類で評価を行い、治療方針を決定します。

CT、MRIが普及するようになり、分離症の正確な診断が可能となりましたが、未だにこれらの画像検査がなされずに「ただの腰痛」として見逃されているケースも多いと考えられています。

したがって、これらの検査ができる施設を受診することが必要です。CT、MRIは大きい病院にしか置いていないため、あらかじめインターネットや電話で確認することをおすすめします。

 

2.スポーツ専門の医師に診察してもらうには?

腰椎分離症はスポーツを習慣的に行う子供に多いことから、スポーツによる診断・治療に特化した日本整形外科学会認定スポーツ医に診察をしてもらうのが一番確実です。

日本整形外科学会のホームページから全国の日本整形外科学会認定スポーツ医を簡単に検索できます。そのほか、サイト内には整形外科疾患についての詳しい解説もありますので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。

 

3.近くの病院?それとも遠方の有名な病院?

ここで注意をしたいのは、腰椎分離症と診断をうけた場合、治療は数ヶ月以上に及ぶことがあるということです。希望する先生が近医とは限りませんが、病院が遠方であればあるほど、治療を受ける子供や親の負担となるため、できるだけ定期的な受診ができる範囲で病院を探すことが大事です。

 

4.治療に応じた病院選び

分離症のどの時期においても、まずは手術を行わない保存療法が基本であり、コルセットによる体幹の固定や疼痛に関する薬物療法が行われます。しかし、分離症の治療の前に、専門医のもとで確実に分離症と診断してもらうことが大事です。

子供の成長期腰椎分離症では、発症早期であれば、数ヶ月~半年ほどのコルセット着用とスポーツの中止によって、分離した骨がくっつく骨癒合(こつゆごう)を期待できます。

一般的には、レントゲンやCTの画像で、分離部分の安定性や骨癒合の完成度を評価しながらコルセット治療を終了する時期を検討します。

一旦診断を受けて治療方針が決まれば、保存療法に関しては基本的にどの整形外科医でも対応可能です。遠方の病院を受診した場合は、先生と相談して、近くの整形外科を紹介してもらい、疼痛時など問題があったときにすぐに対応してもらえる病院をみつけておきましょう。

症状が進展して、分離すべり症となり下肢のしびれや筋力低下などの神経症状が出現している場合は、手術が選択されることが多いため、多少遠方であってもスポーツ整形外科専門医がいる病院がおすすめです。

 

5.そのほかの選択肢は?

整体やお灸を用いた治療など、インターネットには分離症に対するさまざまな治療方法が挙げられていますが、そのほとんどが、個人の経験談や治療談であり、エビデンスがはっきりしない情報も多く、内容を鵜呑みにしないことが大切です。

医療機関での治療は数ヶ月以上と長く、慢性的な痛みが残ることもあるため、思わず「この方法で治ります!」といった宣伝文句に飛びついてしまうかもしれません。もちろんそれで治った方もいるかもしれませんが、万人に効果がある方法とは限りません。

一方で、医療機関での治療は、これまでの医療情報や臨床研究結果に基づいた根拠のある治療を行うことを基本としています。分離症では、これまでに多くの臨床研究や、動物実験などが行われて病態のメカニズムや治療法が研究・検討されてきました。

研究が進むにつれて、今後、新しい事実が証明され、新規の治療が開発されるかもしれませんが、いずれにしてもエビデンスに基づいて医療行為が行われるため、個人的なサイトの情報よりは信頼性が高いと考えられます。

また、正確な診断をうけないまま、マッサージに通う、あるいは自己流で筋トレをすると、逆に腰の負担を増加させて症状を悪化させることもあります。

子供の将来を考えて、分離症を疑う場合は、まず適切な医療機関にかかることをおすすめします。

 

 

どこに行っても改善しなかった場合はてらだ鍼灸整骨院がお力になれるかもしれません。

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坐骨神経痛の改善について

2015年11月11日 : 未分類

臀部や脚の痛みやしびれを引き起こす坐骨神経痛。そんな坐骨神経痛にはどのような対処法があるのでしょうか。もちろん病院を受診することで適切な治療を受けることができます。しかし、病院に行くほどの症状でない場合や、忙しくて受診する暇がない場合に何かできることはあるのでしょうか。また、すでに病院にかかっているけども家でもできる対処法はあるのでしょうか。

 

坐骨神経痛に対するストレッチ

坐骨神経痛に対処法としては、まずはストレッチがオススメです。ただし、その方の坐骨神経痛の原因や神経の圧迫の仕方によっては、坐骨神経痛を悪化させてしまうことになる可能性もあります。自らの症状の経過に注意しながら、自分に合わないと思うストレッチはやめておいた方が良いでしょう。

 

まずは、腰のストレッチです。仰向けになって、両膝を立てましょう。両手は左右に大きく広げます。その姿勢から、立てた膝を左右にゆっくりと倒していきます。こうすることで、腰をひねる筋肉を伸ばすことができます。もう1つ、仰向けに寝たまま、片膝を立て、片膝は真っすぐ伸ばします。そこから、立てた膝を胸に近づけていきましょう。手で膝を胸に引き寄せることで、お尻の後ろの筋肉を伸ばします。次は、反対の膝を立てて、胸に引き寄せます。最後は、両膝を同時に胸に近づけていきましょう。

 

次は、前屈のストレッチです。両膝を真っすぐ伸ばして、床に座ります。そこから、指先でつま先を触るように上体を前屈させていきます。太ももの後ろのハムストリングスという筋肉を伸ばしていきます。

 

最後は、梨状筋という筋肉のストレッチ方法です。梨状筋が硬くなることで、真下を通る坐骨神経を直接圧迫し、坐骨神経痛の症状を引き起こしてしまいます。この梨状筋は股関節を外向きに捻る筋肉であるため、反対に股関節を内向きに捻ることでストレッチができます。まずは、両膝をまっすぐ伸ばして、床に座ります。次に、右膝を立てて、左脚の外側に足裏を置きます。そこから、右膝を左に倒すことで、右の梨状筋をストレッチします。同じことを左脚ですることで、左の梨状筋も伸張することができます。

 

繰り返しになりますが、坐骨神経痛に対して有効なストレッチはその方の坐骨神経痛の原因によって異なります。ある方にとっては、非常に効果的なストレッチであっても、他の方にとっては症状を悪化させることになる場合もあります。自身の症状を確認しながら、最適なストレッチ方法を探しましょう。

 

坐骨神経痛に対するツボマッサージ

坐骨神経痛に対して、有効なツボというのもあります。人体には非常に多くのツボがありますが、そのうちの坐骨神経痛に効果的といわれるツボをいくつかご紹介します。

 

まずは、坐骨点と呼ばれるツボです。坐骨点は、臀部の少し出っぱっている骨の左右に位置しているツボになります。坐骨神経痛の症状があるときには、押圧による痛みを感じやすい部位です。親指の腹を使って押圧すると、刺激しやすいです。

 

承扶は、太ももの付け根にあるツボであり、臀部と太ももの境目になります。お尻の筋肉を少し上に持ち上げるように、押すと、効果的です。

 

委中は膝の裏側にあるツボです。膝の後ろ側の丁度中央部を押圧することで、痛みを和らげる効果が期待できます。

 

下巨虚は身体の前面、向こうずねにあるツボです。すねの骨の少し外側、膝と踵の丁度真ん中付近を押圧します。ここは下腹部痛にも効果があるとされるツボです。

 

ツボを押す時の力加減は、痛気持ちいいと感じる程度の強さがオススメです。無理に効果を出そうと、力一杯押すことは、かえって逆効果になるので、注意しましょう。

 

身体を温める

坐骨神経痛に対するストレッチやマッサージを行うにあたって、身体を温めることも非常に効果的です。これは、温熱療法と呼ばれ、ホットパックや超音波、赤外線など、病院やクリニックにおいても行われます。温熱療法は筋肉を温めることで、緊張をほぐし、血流を良くする効果があります。

 

自宅では、入浴などで身体を温めた際に、同じように筋肉への血流が良くなっています。この上体で、ストレッチやマッサージを行うと、その効果をより高めることができます。また、入浴後は心身ともにリラックスできている状態であり、副交感神経がよく働いていることからも、筋肉をほぐすのに適したタイミングであると言えます。

 

坐骨神経痛と食事

さらに、坐骨神経痛には、食事による栄養素も関係があるとも言われています。特に筋肉を硬くしてしまう原因として、ビタミンBやビタミンEの不足による血流不足が影響していることがあります。

 

食事からビタミンBを摂取するのであれば、豚肉や玄米、卵、大豆、納豆、牛乳、レバーなどがオススメです。ビタミンEはアーモンドやひまわり油、とうがらし、抹茶、すじこなどに含まれています。

 

食事だけで、坐骨神経痛の症状を完全に抑えることは難しいですが、筋肉のコリ、緊張を和らげるためにもストレッチやマッサージだけでなく、食事の工夫も取り入れてみましょう。

 

 

坐骨神経痛になるタイプについて

2015年11月11日 : 未分類

ただの腰痛だけでなく、臀部や太もも、足先までの痛みやしびれの症状も伴う坐骨神経痛。このような坐骨神経痛になりやすいタイプというのはあるのでしょうか。

 

坐骨神経痛の症状を起こす可能性の高まる加齢による影響について考えてみます。また、日常的に坐骨神経痛の症状が出てくる前に、意図的にその症状を引き起こすことで、坐骨神経痛になりかけているかどうかを確認することもできます。その確認方法についてもご紹介します。

 

加齢と坐骨神経痛

多くの疾病は、年齢を重ねるとともにその有病率、リスクが高まっていきます。これは、坐骨神経痛という症状にとっても同様であり、加齢は坐骨神経痛の原因となりうる腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の発症リスクを高めます。

 

腰椎椎間板ヘルニアは、スポーツをしている10代、20代の学生や働き盛りの30代、40代にも多い疾病ではあります。これは、スポーツや仕事によって、腰に慢性的な負荷がかかることで椎間板から髄核が突出し、神経を圧迫することになります。しかし、この椎間板は加齢につれて、強度や柔軟性が低下していくことから、当然、年を重ねることで髄核が突出してしまう危険性は高まります。

 

腰部脊柱管狭窄症は若年者には比較的少なく、中高年と加齢に伴い発症しやすくなる疾病です。脊柱管とは私たちの脊椎(背骨)の中にある脊髄の通り道であり、この通り道が細くなることで神経を圧迫するのが脊柱管狭窄症です。この脊柱管を構成する組織である椎間板や椎間関節、靭帯なども老化し、変性しやすくなっていきます。そのため、加齢に伴い脊柱管の狭窄による神経圧迫も起こりやすくなります。

 

坐骨神経痛の症状チェック

坐骨神経痛では、坐骨神経が圧迫されることで、腰部・臀部の鈍い痛みや、臀部から太もも、ふくらはぎ、足裏へかけてのしびれや感覚麻痺を引き起こします。加えて、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群など、坐骨神経痛を引き起こしている原因疾患によって、特徴的な症状をきたすこともあります。その症状をチェックすることで、坐骨神経痛の症状が強くなってくる前に、異常に気づくこともできます。

 

一般に整形外科疾患の鑑別や症状の確認などに、道具を使わない整形外科的テストと呼ばれる検査が用いられます。腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛では、下肢伸展挙上テストと呼ばれる検査が陽性となります。この検査は、SLR(Straight Leg Raising)テストやラセーグ徴候とも呼ばれています。この検査では、患者は脚をまっすぐに伸ばして、仰向けに横になります。検査者はこの状態の患者の脚を持って、膝を曲げないように注意しながら片脚をまっすぐ上に持ち上げていきます。上半身と膝を伸ばしたまま持ち上げた脚との角度が70°以上まで持ち上がった場合には、正常(下肢伸展挙上テスト陰性)となります。坐骨神経痛の症状がある場合(下肢伸展挙上テスト陽性)には、70°まで持ち上げる前にしびれや痛みなど臀部から足先へ向けて走ります。

 

また、もう1つブラガードテストと呼ばれる検査も腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛には効果的です。このテストは、先程の下肢伸展挙上テストが陽性となった角度から、脚を少し下げた状態でつま先を頭の方に引き寄せます。これも同様に、臀部から足先にかけてのしびれ、痛みが生じた場合は、ブラガードテスト陽性として腰椎椎間板ヘルニアの存在が疑われます。

 

また、腰部脊柱管狭窄症では、身体を後方へと反らせた際に腰の痛みや臀部のしびれが強くなるという特徴があります。これは、腰を反らせることで、腰部の脊柱管の狭窄が増強することが原因です。また、坐骨神経痛による症状が進行していくと、間欠性跛行という特徴的な症状をみとめます。これは、長時間立ちっぱなしであったり、歩き続けたりすることで、しびれや痛みの症状が強くなり、休憩をとることで症状が消失するという状態です。この症状の消失は、身体を前屈みにすることでより楽になります。これは、後ろに反らせるのとは反対に、前屈みになることで、脊柱管の狭窄が緩和するためです。

 

梨状筋症候群は主に、スポーツをしている場合など、股関節周囲の筋肉に負担がかかりやすい方がなりやすいとされています。梨状筋症候群では梨状筋が硬くなることにより、坐骨神経を圧迫することで、腰椎椎間板ヘルニアととてもよく似た症状を呈します。ただし梨状筋症候群では、緊張した梨状筋を押圧すると非常に強い痛みを発することが特徴です。また、股関節を他者により内向きに捻られることで梨状筋の痛みが生じるFreibergテストという整形外科的テストも梨状筋症候群に対して行われます。

 

このような症状を確認しておくことで、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などによる坐骨神経痛について早期から確認することができます。坐骨神経痛になりやすい方の場合は、日常生活に症状が出ていなくても、これらのチェックに当てはまる場合がありますので、注意してみてください。

 

坐骨神経痛になったらどんな病院に行けば良いか?

2015年11月11日 : 未分類

慢性的な腰や臀部の痛み、そして腰から広がる脚全体のしびれや痛み、このような症状は坐骨神経痛によって引き起こされる典型的な症状です。このような症状が日常生活に出現したとき、自分が坐骨神経痛ではないかと感じたとき、どのような病院を受診すれば良いのでしょうか。また、どのような治療を受けることができるのでしょうか。

 

まずは整形外科へ

腰や臀部、脚の痛みやしびれを訴えて病院を受診した際、坐骨神経痛とは症状の名称として治療を受けることになります。この坐骨神経痛を引き起こす原因は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などの整形外科疾患であることがほとんどです。これらは、病院の診療科の中では、整形外科が専門となります。

 

整形外科は身体の軸となる骨格、すなわち骨や関節、靭帯、そしてそれを取り囲み、支配する筋肉や神経などの運動器の治療を専門とした診療科です。整形外科では医師による問診や整形外科的テスト、画像診断などによって疾病の診断が行われます。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群もこれらのMRIによる画像診断や症状の臨床所見から診断されることになります。

 

整形外科で受けることのできる治療

坐骨神経痛に対する整形外科での治療はまずは、薬物療法やリハビリテーション、ブロック療法などによる保存療法から始まります。しかし、それでも症状の改善が期待できない場合には、手術療法が選択される可能性もあります。

 

薬物療法は坐骨神経痛による痛みやしびれなどの症状を和らげるために行われます。用いられる主な薬剤は非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)やアセトアミノフェミン、神経障害性疼痛治療薬、オピオイド、鎮痛補助薬などがあります。非ステロイド性消炎鎮痛薬とはステロイドを除いた抗炎症作用、鎮痛作用、解毒作用を持つ薬のことであり、痛み止めとして処方されることが多い薬剤です。その鎮痛効果は、シクロオキシゲナーゼという酵素を抑制し、プロスタグランジンという痛みの原因物質の生成を防ぐことによるものです。オピオイドは、脊髄や脳のオピオイド受容体に結合することで痛みを防ぎます。また、神経痛の原因として考えられている痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出を抑える神経障害性疼痛治療薬も坐骨神経痛の有効な治療薬です。

 

また、並行して症状を和らげながら日常生活を送るために、リハビリテーションが行われます。運動療法やストレッチ、筋肉のリラクセーションによって筋肉の緊張、こわばりを和らげます。特に、梨状筋症候群に対しては、梨状筋への直接のマッサージやストレッチによって梨状筋の緊張を落とすことで、神経圧迫による症状改善が期待できます。また、赤外線や超音波、マイクロ波、ホットパックなどの物理療法による温熱療法も患部を温めることで、筋血流の改善、筋緊張の緩和を促します。さらに、腰に負担のかからない姿勢の改善や、日常生活における動き方の工夫の指導なども行います。

 

神経ブロック療法は、神経周囲に局所麻酔薬を使うことで、痛みが神経へと伝達することを防ぐ治療方法であり、これも坐骨神経痛に対してはよく用いられます。神経ブロック療法も薬物療法やリハビリテーションと併用しながら、複数回実施していくことになります。麻酔薬を直接神経に作用させる治療法であるため、その症状や原因に合わせていくつかの種類があります。硬膜外ブロックは腰部や仙骨部に対して行われ、下位腰椎の疾患や坐骨神経痛に効果的な、比較的手技が容易とされるブロック療法です。選択的神経根ブロックは腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が原因となる坐骨神経痛に対して、即効性の効果が期待できます。非常に効果が高ければ数ヶ月にわたり疼痛が緩和されることもありますが、反対に数時間しか持続しないこともあります。梨状筋症候群による坐骨神経痛に対しては、坐骨神経ブロックという治療法が選択されますが、硬膜外ブロックや神経根ブロックよりも穿刺部位の決定が難しく、効果にもムラがあります。

 

この神経ブロック療法や薬物療法は整形外科以外にも、麻酔科やペインクリニックでも実施してもらうことができます。特にペインクリニックにはその名の通り、痛みを専門とした医療機関です。ペインクリニックにおいても、画像診断を受けることは可能であり、さまざまな身体所見、症状、画像所見から痛みの原因判断、適切な治療を行ってもらえます。

 

このような薬物療法、リハビリテーション、ブロック療法による保存療法でも症状が改善しない場合、また原因疾患が非常に進行している場合には手術療法が選択されることになります。これは腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などのそれぞれの疾患に合わせた手術法が選択されます。

 

疑わしい症状、つらい症状の改善は、まず病院を受診することから始まります。適切な病院を受診して、自分の症状、疾病に合わせた適切な治療をしてもらいましょう。

 

 

 

 

 

坐骨神経痛と生活習慣の関係性について

2015年11月11日 : 未分類

高齢者だけでなく、若い方、働き盛りの方を含め、多くの方が坐骨神経痛に悩んでいます。坐骨神経痛を起こしてしまうと、腰や脚の痛み、しびれといった症状に苦しみ、日常生活に支障をきたします。

 

この坐骨神経の発症には、普段の生活習慣も関係しています。姿勢や体型などの問題が坐骨神経痛を引き起こすこともあります。このような生活習慣と坐骨神経痛の関係について見ていきましょう。

 

坐骨神経痛と姿勢

まずは、普段の姿勢と坐骨神経痛について考えてみましょう。

 

本来、私たちの脊椎(背骨)はゆるやかに前後へのカーブを描いています。これは、脊椎にかかる衝撃を分散するとともに、脊椎のさまざまな方向への柔軟な動きを行うために、大切な構造です。この前後へのカーブが崩れてしまうと、それによって身体のどこかへと負担がかかります。この負担が集中しやすいのが、身体の“要”である腰になります。

 

立っている姿勢で多いのが、お腹を少し前方に突き出すように、腰を反らせてしまっている姿勢です。これは、特に腹筋の筋力が弱い人や筋力はあっても腹筋を上手く使えていない人に多い姿勢です。私たちの腰の骨、腰椎は本来ゆるやかに前方に凸のカーブを作っています。しかし、腰を反らせた姿勢はこの腰椎の前方カーブを増強し、腰椎や椎間板、靭帯、筋肉などへの負担を強めます。また、パソコン作業などのデスクワークによって最近では猫背の人も増えています。猫背は胸の部分の胸椎の後方に凸のカーブを乱します。この猫背による重心位置の変化も、同様に腰への負担を高めるのです。

 

同様に、座っている際の姿勢にも注意が必要です。腰への負担が増えやすい姿勢として、仙骨座り、と呼ばれる座り方があります。本来、座っている時の姿勢は、お尻の部分の骨である坐骨に体重が乗り、背筋がまっすぐになっている姿勢が良いとされています。この姿勢で椅子に深く座ると、脊椎がしっかりと後ろの背もたれに接触します。ところが、仙骨座りは、お尻が前にズレており、仙骨と呼ばれるお尻よりも少し上の位置の骨に体重がかかってしまっています。この姿勢では、椅子の背もたれと腰の間に大きな空間が空いています。このような仙骨座りは、腰椎のカーブを消失させてしまう原因となります。

 

こうした、立っているとき、座っているときの姿勢の乱れが、腰椎への負担を高め、坐骨神経痛を引き起こす原因ともなってしまいます。

 

坐骨神経痛と肥満

また、肥満も同様に腰への負担を高めることで、坐骨神経痛の原因となる可能性があります。

 

肥満の多くは、特に腹部に脂肪が集中することで、お腹がぽっこりと出てしまいます。こうして、お腹の前に重たい脂肪がつくことで、私たちの重心は本来よりも前方へと引っ張られます。これに対して、多くの人は、無意識のうちに上体を少し後ろに反らせた姿勢をとることで対応しています。これは、前述のとおり、腰を反らせた姿勢によって腰椎の前方に凸のカーブを増強させることになります。

 

また、肥満による体重増加は純粋に身体への負担を高めます。一般に、立ち座りや物の持ち上げなどの動作時には、体重の約2.5倍の負荷が腰にかかるとされています。そのため、肥満による体重増加は、その2.5倍の負荷として、腰への負担を高めることになってしまいます。

 

坐骨神経痛とストレッチ

また、日常的にストレッチを習慣とすることで坐骨神経痛になりにくい身体に近づくことも期待できます。特にストレッチをオススメするのが、腰と股関節、そして太ももの筋肉です。

 

腰の筋肉は、日常的な過度な使用によって、緊張が高まり硬くなってしまいます。硬くなった筋肉は血流を阻害し、乳酸などの疲労代謝物質を蓄積させてしまいます。そのため、硬くなった筋肉には、直接の押圧によるマッサージやストレッチによってほぐしてあげる必要があります。

 

そして、もう1つ、効果的なのが太ももの後ろのハムストリングスと呼ばれる筋肉です。この筋肉は一見、腰とは関係がなさそうですが、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛を訴える方では、この筋肉が硬くなっていることが非常に多いです。この太ももの後ろを走行している筋肉は骨盤から膝へと向けて付着しています。そのため、この筋肉が硬いと、骨盤の動きがそれだけ制限されてしまうのです。こうして骨盤の可動性が悪くなると、日常生活における腰への負担が増加してしまうのです。

 

股関節のストレッチも同様です。股関節周りの筋肉が硬く、短縮してしまうと同じように骨盤の動きを悪くし、腰椎への負担を高めます。また、股関節周りには坐骨神経痛を引き起こす原因の1つともなる梨状筋という筋肉が付着しています。これは、臀部にある小さな筋肉ですが、この筋肉が硬くなると、梨状筋のすぐ近くを走行する坐骨神経を直接圧迫してしまうことになります。そのため、股関節のストレッチにより股関節周りの筋肉を柔軟にしておくことが大切です。

 

 

 

 

 

 

坐骨神経痛の症状について

2015年11月11日 : 未分類

私たちの身体は脳から出た指令が、脊髄を通って、その先の末梢神経へと伝わることで手足を思った通りに動かしています。また、反対に、手足の感覚は末梢神経から脊髄を上っていき、脳へと届きます。

 

このように、私たちの運動や感覚はすべて神経によって支配されています。そして、この神経が何らかの原因で、圧迫されたり、損傷を受けたりすることで生じる痛みが、神経痛と呼ばれるものです。

 

神経痛はピリピリ、チリチリした痛みや、正座後のしびれに似た症状、むずむずした違和感や、針で刺したような激痛までさまざまな症状となって現れます。その神経痛の中でも、坐骨神経痛は特に困っている人の多い症状です。

 

今回は、この坐骨神経痛による症状について、見ていきましょう。

 

坐骨神経とは

私たちの身体を支配している神経は脳と脊髄からなる中枢神経と、そこから派生する末梢神経によって構成されています。中枢神経である脊髄は、脊椎(背骨)の中にある脊柱管という空間を頸椎から仙椎へと向かって走行します。その間で、脊椎を構成する椎骨と椎骨の間から手足へと向かう末梢神経が脊髄から分岐していきます。

 

坐骨神経は脊椎のうち、第4、第5腰椎、第1〜3仙椎の下から出た神経の枝から構成された末梢神経です。この坐骨神経は、梨状筋の下方を通過し、総腓骨神経と脛骨神経に分岐、総腓骨神経は深腓骨神経と浅腓骨神経に分岐し、名称を変えながら足先へと走行していきます。

 

坐骨神経痛はこの坐骨神経が圧迫されることによって生じる症状であるため、坐骨神経が支配する筋肉の機能不全や、支配する感覚領域のしびれ、痛みが引き起こされます。

 

坐骨神経痛の主な症状

この坐骨神経痛による症状は、神経の圧迫のされ方や程度によってさまざまです。

一般的な症状としては、臀部の慢性的な痛みとしびれ、さらには太ももの後ろ側からふくらはぎ、足の後ろにかけての電気が走るような鋭い痛みやしびれを引き起こします。このような症状は片側の臀部、脚のみに生じることが多いですが、場合によっては両側に生じることもあります。

 

また、しびれや痛みなどの症状はどこか一部分にだけ集中的に感じることもあれば、全体に広がるように感じる場合などさまざまです。その原因によっては、身体を屈めた際や、腰を捻った際、長時間の立ち仕事や、歩いた際などに症状が増強します。

 

明らかなしびれや痛みとなるまでは、その症状に気がつきにくいですが、脚の筋力が左右で差が出てくることや、足裏の感覚異常から常に靴下を履いているような感覚や、足裏の皮膚が厚くなったような感覚を訴えることもあります。

 

間欠性跛行とは

また、腰部脊柱管狭窄症が原因である坐骨神経痛で生じやすい間欠性跛行と呼ばれる症状もあります。これは、座っているときなどの動いていない安静時には何ともありませんが、長時間の立ち仕事や歩行時になるとしびれや痛みなどの症状が現れます。

 

立った姿勢の保持や歩行による症状についても、歩き始めてすぐに出現するわけではありません。長時間にわたって立位姿勢を保ち続けた時や、歩き続けることで症状が現れ、症状の重症化とともに症状出現までの期間が徐々に短くなっていきます。

 

また、一度休憩をとると、症状が改善し、また歩き始めることができるのが間欠性跛行の大きな特徴です。特に腰部脊柱管狭窄症が原因の坐骨神経痛による間欠性跛行は身体を前屈みにして休むことで症状が改善しやすくなります。これは、腰部脊柱管狭窄症による狭窄が、前屈みの姿勢で緩和されるためです。

 

このように間欠性跛行では、しびれや痛みを避けるために、休み休み歩かなければならなくなります。脚の血管障害による血流不全も同様に間欠性跛行と呼ばれる症状を起こしますが、前屈みで緩和するのが、腰部脊柱管狭窄症による間欠性跛行の特徴です。

 

馬尾症状とは

また、坐骨神経痛の症状を起こしている方は、症状が重篤化することで馬尾症状と呼ばれる症状を招くこともあります。脊髄が下まで伸びていった先では、神経が束となって馬の尾に似た形をしていることから馬尾神経と呼ばれています。坐骨神経だけではなく、この馬尾神経全体までが圧迫を受けてしまうことで馬尾症状が出現します。

 

馬尾症状ではより強い両脚のしびれや感覚麻痺が生じます。また、脚全体の脱力感があったり、局所的につま先立ちができなかったり、足の指の動きが鈍くなったりといった運動麻痺も引き起こす可能性があります。これは、当然立ち上がりや歩行の障害、階段の昇り降りができないなどの日常生活の問題にもつながります。

 

また、馬尾神経は排尿や排便に関する筋肉や感覚とも関連しています。そのため、馬尾神経の圧迫により、失禁や排尿の勢いの低下、頻尿、慢性的な便秘などの排尿障害、排便障害を招きます。

 

このように、坐骨神経痛はさまざまな症状を引き起こすほか、その原因によっては、馬尾症状のようなさらに悪化した症状を招くこともあります。

 

 

 

 

 

坐骨神経痛の原因

2015年11月11日 : 未分類

つらい腰痛や、腰から臀部、足のしびれなどの症状を引き起こす坐骨神経痛。

 

一般的にもその名がよく知られている坐骨神経痛ですが、これは症状の名称であり、病名ではありません。坐骨神経という神経が圧迫されることによる神経症状が坐骨神経痛となります。

 

坐骨神経とは、腰の部分から臀部、太ももの後ろ側、ふくらはぎ、足の裏へと走行していく神経であり、これらの部位の筋肉の収縮や痛みやしびれ、温冷覚などを司ります。そのため、この坐骨神経が圧迫されることで、上記部位に症状をきたすのです。

 

今回は、この坐骨神経痛という症状をきたしうる、原因疾患について見ていきましょう。

 

腰部脊柱管狭窄症

高齢者における坐骨神経痛は腰部脊柱管狭窄症が原因となることが多いです。

 

私たちの身体は脳と脊髄という中枢神経から出た、神経の枝が手足へと分布し、手足の運動や感覚を脳と結びつけています。このうちの脊髄は、私たちの脊椎(背骨)の中を通っており、脊椎の中の脊髄が通る空間を脊柱管といいます。

 

腰部脊柱管狭窄症とは、この脊柱管が腰の部分で狭くなってしまうことで神経を圧迫している病態です。脊柱管は加齢を含めさまざまな原因によって狭窄を招きます。脊柱管の狭窄によって坐骨神経が圧迫されると坐骨神経痛の症状を起こしますし、大元の脊髄自体を圧迫すると、より重度な症状を引き起こすことにもなります。臀部や脚のしびれだけではなく、運動麻痺や、排尿や排便の困難をきたす膀胱直腸障害といった症状を招くこともあります。

 

腰椎椎間板ヘルニア

一方、働き盛りの方など、年齢の若い方の坐骨神経痛は、腰椎椎間板ヘルニアが原因であることが多いです。

 

椎間板とは私たちの身体の脊椎を構成する椎体という小さな骨と骨の間に挟まれている円板状の線維軟骨です。この椎間板は脊椎の柔軟な動きをサポートする役割や、脊椎にかかる衝撃を緩和するクッション作用を有しています。腰椎椎間板ヘルニアは、この椎間板の中にある髄核というゼリー状の組織が、何らかの理由で外に押し出されてしまった状態です。

 

この外に押し出された髄核が、脊柱管の中を通っている神経を圧迫してしまうことで、しびれや痛みといった神経症状を引き起こします。この際に、髄核がどの部分の神経を圧迫するかによって、症状の出る部位が変わってきます。髄核が坐骨神経を圧迫してしまった場合に腰や臀部、足の裏などのしびれといった坐骨神経痛の症状が生じます。

 

梨状筋症候群

また、梨状筋という筋肉が凝り固まることで、坐骨神経痛が生じていることもあります。

 

梨状筋とは大臀筋という臀部にある大きな筋肉の深層にある小さめの筋肉です。脊髄から分岐した坐骨神経は腰椎の合間を抜け、この小さな梨状筋のすぐ真下を通って、足先へと伸びていきます。この梨状筋がランニングなどのスポーツによる使い過ぎ、またはデスクワークなどの不活動によって硬くなってしまうことで起こるのが梨状筋症候群です。この梨状筋症候群の症状の1つとして、硬くなった梨状筋がすぐ近くの坐骨神経を圧迫してしまうことがあります。

 

梨状筋症候群の場合には、運動時や股関節に力を入れた際にも神経圧迫が強まり症状が増強します。また、硬くなった梨状筋を圧迫した際には梨状筋自体に非常に強い痛みを発します。

 

脊椎・脊髄腫瘍

また、脊椎や脊髄に腫瘍ができている場合にも、頻度は多くはありませんが、坐骨神経痛の症状を引き起こすことがあります。

 

腫瘍とは、細胞の異常な増殖が原因となり大きな塊ができた状態であり、この腫瘍が脊椎や脊髄に生じたのが脊椎腫瘍、脊髄腫瘍となります。この腫瘍のうち、悪性のものが悪性腫瘍、いわゆる癌と呼ばれるものであり、正常な細胞組織を浸食してしまうことになります。一方で、一定以上大きくなることはなく、転移などを起こすこともないのが良性腫瘍と呼ばれるものになります。

 

脊椎腫瘍、脊髄腫瘍では腰や背中の慢性的な鈍い痛みを伴うことが多く、夜間横になっている時や休憩をしている安静時にも痛みが持続するのが特徴的です。その他にも、患部を押した際の圧痛も生じます。

 

また、増殖した腫瘍によって神経を圧迫されることで足のしびれなどの坐骨神経痛の症状を引き起こします。さらには、脚の筋力の低下や歩行困難、排尿障害や膀胱直腸障害といった症状まで起こることもあります。これらの症状の現れ方は、腫瘍のできた位置、つまりは他の疾患同様、神経の圧迫された部位によって異なります。

 

このように、腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニア、梨状筋症候群、脊椎腫瘍、脊髄腫瘍などさまざまな原因によって坐骨神経痛は引き起こされます。坐骨神経痛、という症状に対しての対応は共通する部分も多いですが、その根本的な治療のためには何が原因で症状が起きているのか、という原因疾患の鑑別が重要となります。坐骨神経痛以外の随伴症状から、自分の原因疾患について考えることも大切です。

 

 

 

性格や職業によって不眠になるんですよ

2015年11月5日 : 未分類

元々が太りやすい体質の人やそうでない人、ガンになりやすい家系、アレルギー体質など、多くの疾病には罹りやすい人、なりやすい人というものがあります。これは不眠についても同じであり、不眠になりやすい人にはいくつかの共通する特徴があるとされています。

 

夜なかなか寝つけない、何度も目が覚めてしまうといった睡眠に関する問題から、日中の活力低下、集中力低下といった勉強、仕事にまで悪影響を及ぼしてしまう不眠症。不眠になりやすいのは一体どのようなタイプなのでしょうか?

 

不眠になりやすい性格

一般に、神経質で細かいことを気にしやすい性格の人ほど不眠症になりやすいとされています。また、まじめでその日の出来事を引きずりやすい人、不安や心配事をずっと抱え込んでしまう人も不眠になりやすいです。このような、言い換えれば切り替えが上手くできない人が不眠になりやすい性格であると言えます。

 

反対に、細かいことを気にしないさっぱりした性格の人は不眠に悩まされることは少ないです。本来であれば短所となってしまうような時間にルーズな性格も、不眠に関して言えば、比較的なりにくい性格と言ってよいでしょう。

 

私たちの身体は、交感神経と副交感神経という2つの自律神経がバランスよく働いており、これが毎日の健康の維持のためには重要となります。このうち交感神経は日中の活動時に活性化され、反対に副交感神経は安静時に活性化されます。睡眠時にもこの副交感神経がしっかりと働くことによって、質のよい睡眠をとり、身体を十分に休めることができるのです。しかし、この自律神経のバランスは些細なことで崩れやすく、自律神経の乱れは睡眠を含むさまざまな健康への影響を及ぼします。本来であれば、副交感神経が働くべき睡眠時に交感神経が活性化してしまっていては、睡眠の質が低下するだけでなく、なかなか寝つきにくい、熟眠できずに何度も目が覚めてしまうといった睡眠障害を引き起こしやすくなります。

 

特に、普段の生活において不安やストレスを抱えている人は、交感神経が興奮しやすく、睡眠時になっても上手く副交感神経が働いてくれません。前述の、神経質で細かいことを気にしやすい人や不安や心配事を引きずりやすい人というのは、夜布団に入ってからも考え事をしてしまい交感神経が興奮してしまうのです。

 

また、睡眠に対する過度な執着も同様に不眠を招きます。「明日は朝早いから寝ないといけない」と強く思うほどに寝つけなくなってしまうように、こういったストレスは交感神経の興奮による不眠へとつながります。同じように、眠れない日が続いている中で。「最低でも○時間は寝ないといけない」といった強いこだわりは、さらなるストレス、不眠を招く原因となってしまうのです。もちろん、毎日の健康のため、そして仕事や勉強に集中し効率を上げるためには、睡眠は不可欠なものです。しかし、睡眠にこだわりすぎることがかえって逆効果となってしまう場合もあります。いっそのこと、「眠くなってくるまでは起きていてもいいか」と思った方が、スムーズに入眠できることもあるのです。

 

不眠になりやすい職業

では、職業と不眠との関係はどうでしょうか。

 

やはり、夜勤の多い職業というのは、不眠を訴える方が多いです。看護師や医師のように日勤と夜勤を繰り返す職業、日勤はなくとも常に夜勤で働いている職業、これらの職業は不眠になりやすいようです。

 

もちろん、通常のように夜に睡眠がとれなくても、仕事のない時間帯、昼間にぐっすり眠れている方もたくさんいます。しかし、私たちの身体は本来、朝日を浴びて目を覚まし、そこから14〜16時間程度活動を続けるようにできています。これは特にホルモンの分泌が顕著であり、成長ホルモンに代表されるような夜間寝ている時に分泌されることで効果を発揮するホルモンも多いです。ホルモンバランスは当然、いくつになっても重要なことであり、夜勤が多い職業ではこのホルモンバランスの乱れから、不眠につながることもあります。

 

また、パソコン作業や書類業務などの、デスクワーク中心の職業の方にも不眠は多いようです。これは、仕事中に頭を使うことは多くても、身体をあまり動かさないために、脳ばかりが疲労しているのに、身体は疲れていないという状況になるためです。質のよい睡眠をとるためには、適度な身体的な疲労感も重要ですので、そういった場合にはウォーキングやランニングなど軽い運動をするのも大切です。

 

また、どんな職業であっても仕事へのストレスや人間関係にストレスのある職場であれば不眠に陥りやすいです。これは、先程示した通り、ストレスが交感神経を興奮させてしまうことが原因です。

 

性格や業務内容、職場の環境というものは簡単には解決できないことも多いかもしれません。しかし、睡眠時間にこだわりすぎないことや、軽い運動を普段の生活に取り入れてみること、ストレス解消法を見つけることなどで、不眠は改善できるかもしれません。

 

 

不眠の症状について

2015年11月5日 : 未分類

寝ようと思って布団に入ってもなかなか寝つけない、夜中に何度も目が覚めてしまう、寝たいと思っているのに全然眠くならない、そんな症状にお困りのあなた。ご自分が不眠症かもしれないと考えている方のために、不眠症の症状の特徴というのをおさらいしてみようと思います。

 

不眠症の症状チェック

まずは、“アテネ不眠尺度”という睡眠状態のチェックリストを使って、ご自分の普段からの睡眠状態を確認してみましょう。アテネ不眠尺度はWHO(世界保健機関)が中心となって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」によって作成されたチェックリストであり、世界中で共通した不眠症の判定方法になります。

 

以下に示した8つの質問に対し、「過去1ヶ月以内に少なくとも週3回以上経験したもの」を選択してみてください。各設問の得点の合計点数からあなたの睡眠に関する状態をチェックします。

 

  1. 寝つき(布団に入ってから眠るまでに要する時間)

  0 いつも寝つきはよい

  1 いつもより少し時間がかかった

  2 いつもよりかなり時間がかかった

  3 いつもより非常に時間がかかったか、全く眠れなかった

 

  1. 夜間、睡眠途中に目が覚める

  0 問題になるほどではなかった

  1 少し困ることがあった

  2 かなり困っている

  3 深刻な状態か、全く眠れなかった

 

  1. 希望する起床時間より早く目覚め、それ以上眠れない

  0 そのようなことはなかった

  1 少し早かった

  2 かなり早かった

  3 非常に早かったか、全く眠れなかった

 

  1. 総睡眠時間

  0 十分である

  1 少し足りない

  2 かなり足りない

  3 全く足りないか、全く眠れなかった

 

  1. 全体的な睡眠の質(睡眠時間の長さに関わらず)

  0 満足している

  1 少し不満である

  2 かなり不満である

  3 非常に不満である、あるいはそもそも眠れない

 

  1. 日中の気分

  0 いつも通り

  1 少しめいった

  2 かなりめいった

  3 非常にめいった

 

  1. 日中の活動(身体的及び精神的)

  0 いつも通り

  1 少し低下した

  2 かなり低下した

  3 非常に低下した

 

  1. 日中の眠気

  0 全くない

  1 少しある

  2 かなりある

  3 激しい

 

合計点数によって以下のように判定されます。

0〜3点:不眠症の心配はありません。

4〜5点:不眠症の疑いが少しあります。

6点以上:不眠症の疑いがあります。専門家への相談を推奨します。

 

いかがでしょうか。不眠症について考えるためにも、まずはご自分の睡眠状態を知ることが大切です。

 

不眠症の4つのタイプ

一言に不眠症といっても、夜なかなか寝つけないという人や、朝早くに目が覚めてしまう人など、その症状は様々です。このような不眠症の症状はその特徴から4つのタイプにわけて考えることができます。

 

まず1つ目が入眠困難です。これは眠ろうと思って布団に入ってもなかなか寝つけない症状のことであり、布団に入ってからだいたい30分〜1時間以上は寝つくことができないとされています。反対に、朝起きなくてもいいような早い時間から目が覚めてしまう症状を早朝覚醒と呼びます。早朝覚醒に悩んでいる人は、起きようと思って目覚ましなどをセットしている時間よりも早く、自然と目が覚めてしまい、その後も眠りにつくことができません。中途覚醒は夜中にすぐに目が覚めてしまう症状を指します。いったん眠りについても、朝を迎えるまでに何度も何度も目が覚めしまう、眠りが浅い状態が続きます。また、同じように眠りが浅く、ぐっすり眠ったような感じがしないのが熟眠障害です。熟眠障害では、例え長時間の睡眠をとったとしても、しっかりと眠ったという満足感は得られにくく、また疲れなども抜けきらないことが多いです。

 

このように、不眠症の症状は入眠困難、早朝覚醒、中途覚醒、熟眠障害という4つのタイプにわけることができます。これらの4タイプの症状は、どれか1つだけが当てはまるとは限らず、複数の症状が混合して現れることの方が一般的です。

 

不眠症の問題

日本睡眠学会が定める不眠症の定義としては、上述の4つのタイプの症状のいずれかが、週に2回以上みられ、なおかつその症状が少なくとも1ヶ月以上継続していること、そして、不眠のために自らが苦痛を感じるか、社会生活または職業的機能が妨げられること、とされています。

 

重要なのは、自らが苦痛を感じるか、社会生活または職業的機能が妨げられるという点であり、簡単に言うと日中の生活に支障をきたしているかどうかが問題となります。多くの場合、入眠困難や早朝覚醒、中途覚醒、熟眠障害といった症状は日中の倦怠感や意欲・集中力の低下などの身体への不調を招きます。これらの身体の不調と睡眠に関する問題を抱えているのが不眠症と呼ばれる症状になります。例え睡眠時間が短い人であっても、その生活に困っていない、昼間の活動が問題なく行えている、という場合には不眠症ではありません。

 

不眠症による身体の不調は日中の生活に影響を及ぼすだけでなく、持病の悪化や新たな疾病の原因となることもあります。不眠症の症状にお困りの方は、ひとりで悩まず、専門家に相談することも大切です。

 

 

 

 

不眠の原因

2015年11月5日 : 未分類

夜、布団に入ってもなかなか眠れない、朝早くから目が覚めてしまって寝つけない、そんな症状が頻繁に起こる不眠の問題。十分な睡眠がとれていなければ、日中の仕事にも支障が出てしまいます。

 

そんな不眠は一体、どのような原因から生じているのでしょうか。不眠の原因はいくつかあり、そのどれか、もしくは複数が合わさることで快適な睡眠を妨げています。そのメカニズムを知りながら、ご自身の不眠の原因についても考えてみましょう。

 

心理的要因による不眠

ストレスや不安といった感情は不眠の大きな原因となります。

 

私たちの活動の多くは自律神経の働きによって支えられています。自律神経は交感神経と副交感神経からなり、この2つの神経がバランスよく働いています。睡眠時は特に副交感神経が活性化し、交感神経が抑制されることによって、質の良い睡眠、十分な休養をとることができます。

 

しかし、ストレスや不安を抱えている人は、寝ようと思って布団に入っても交感神経が活性化し、なかなか寝つけなくなってしまいます。また、なんとか入眠しても、副交感神経を十分に働かすことができていないために、熟眠できない、何度も目が覚めてしまうといった不眠症状を引き起こします。

 

そのため、ストレスの溜まりやすい神経質で細かいことを気にしやすい性格の人に不眠症状が出やすいとされています。また、夜眠れていないことにストレスを感じたり、早く寝ないといけないと思いすぎてしまったりすることで、かえって交感神経を興奮させてしまう悪循環に陥ることもあります。

 

精神医学的要因による不眠

さらに、不安神経症や抑うつといった多くの精神医学的疾患には不眠症状を伴います。これらの疾患では、不眠症状による睡眠不足によって、さらに精神状態に悪影響を及ぼすこともあります。

 

慢性的な不眠症を抱える人の1/3から1/2には何かしら精神医学的な疾患があるとも言われており、単なる不眠かと思っていたら、うつ病であったというケースも少なくありません。うつ病では、不眠症状の中でも、夜間に何度も目が覚めてしまう中途覚醒や朝早くに目が覚めてしまう早朝覚醒が多いとされています。また、朝起きてすぐは無気力であり、夕方になると元気が出てくるという日内変動もうつ病にみられやすい特徴です。

 

体内リズムの乱れによる不眠

また、私たちの睡眠習慣はセロトニンと呼ばれる脳内神経伝達物質と、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンが鍵となっています。いわゆる体内時計とも呼ばれるのが睡眠習慣であり、このセロトニンとメラトニンの働きによって、毎日決まった時間に目を覚まし、決まった時間に就寝するリズムが作られているのです。

 

この体内リズムの構築は日の光を浴びることがトリガーとなります。朝起きて、日の光を浴びることで、セロトニンが交感神経を刺激し、私たちの脳を目覚めさせてくれます。そして、日の光を浴びてから約14〜15時間後、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌され始めます。メラトニンは夕方から夜とどんどん分泌量が増えていき、午前2時頃にその分泌量がピークになると言われています。このメラトニンが質の良い睡眠をサポートしてくれます。

 

そのため、日光を浴びる時間帯に眠ってしまっているような生活習慣の乱れは体内リズムの乱れ、そして不眠症状を引き起こしてしまいます。また、パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトは非常にエネルギーが強いため、メラトニンの分泌量を減らしてしまいます。

 

身体的要因による不眠

身体の痛みや痒みといった身体症状も不眠の原因となります。骨折ややけどといった外傷による痛み、腰痛のような慢性疼痛も夜間の眠りを妨げます。また、アトピー性皮膚炎のようなアレルギー疾患によるかゆみ、気管支喘息による咳などが不眠の原因となります。

 

特に肥満体型の人に多いとされる睡眠時無呼吸症候群も睡眠の質を大きく低下させます。睡眠時無呼吸症候群は寝ている間にいびきをかく、呼吸が止まる、乱れるといった症状を引き起こすため、例え眠っていたとしても十分に脳や身体を休めることができていません。夕方から夜にかけて、痛い、かゆいといった脚の強い不快感と脚を動かしたという強い衝動にかられるムズムズ脚症候群(レストレッグス症候群)も睡眠を妨げます。

 

また、男性では前立腺肥大症、女性では過活動膀胱などを抱える人に現れやすい頻尿、特に夜間頻尿はトイレにいくために何度も夜間の覚醒を強いられます。

 

薬理学的要因、食習慣による不眠

治療薬として服用している薬に不眠の原因があることもあります。例としては、降圧剤や甲状腺製剤、抗がん剤などに、種類によっては不眠症状をきたすものがあります。このような薬が不眠の原因となっている場合には、かかりつけ医に相談し、薬の種類を変えてもらうなどの対策が必要です。

 

コーヒーや紅茶といったカフェインを含む飲料には覚醒作用があり、摂取時間によっては不眠の原因ともなります。また、タバコに含まれているニコチンにも覚醒作用があるとされています。

 

 

不眠の改善について

2015年11月5日 : 未分類

実は日本人の約20%もの人が苦しんでいるという不眠症状。寝つきの悪い入眠困難や、何度も目が覚めてしまう中途覚醒、朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒、眠りの浅い熟眠障害といったさまざまな症状があります。

 

今回は、この不眠症状の改善方法について考えてみましょう。薬に頼るのも1つの方法ではありますが、生活習慣や意識を変えてみるだけでも不眠症状が和らぐ場合もあります。少しの工夫で不眠を改善できる方法をご紹介します。

 

就寝・起床のリズムを整える

不眠症状の改善にはまず、夜寝る時間と朝起きる時間をなるべく一定にするように心がけましょう。

 

私たちの睡眠と覚醒のリズムはセロトニンという脳内の神経伝達物質とメラトニンという睡眠ホルモンの働きによって作られています。これは、時に体内時計と呼ばれることもあり、夜になると自然と眠くなり、朝には目が覚めるのも、このセロトニンやメラトニンの役割によるものです。

 

しかし、頻繁な夜更しや休日の過度な睡眠、昼寝などはこの体内時計を狂わし、不眠症状を招くきっかけにもなってしまいます。せっかくのお休みにたっぷりと眠りたい気持ちもあると思います。普段と全く同じ時間に起きろとまでは言いませんが、寝過ぎには気をつけたほうが良いでしょう。

 

日の光を浴びる

この私たちの体内時計は実はだいたい23〜25時間で一周するようにできています。一日は24時間ですので、実は体内時計は毎日微妙にズレていっているのです。これを修正してくれているのが、太陽光などの光を浴びることです。

 

上述のセロトニンやメラトニンは、光と密接に関連しており、光を浴びることがトリガーとなって分泌、抑制がなされています。そのため、朝起きて日の光を浴びることで体内時計が正常に調整され、スッキリした目覚め、さらには夜のスムーズな入眠を作ってくれます。

 

朝早く起きる

すごく当たり前のことのように思いますが、なかなか寝つけない入眠困難の症状に悩んでいるのであれば、起床時間を早めてみましょう。早朝に日の光を浴びることで、夜、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌される時間が早くなり早く寝つくことができます。こうして早起きによって早寝を促すことができます。

 

就寝前のパソコン・スマートフォンの使用を控える

パソコンやスマートフォンが発するブルーライトと呼ばれる強い光は、夜眠るために分泌されるメラトニンを抑制してしまいます。そうすると、ベッドに入ってからも、なかなか寝つくことができず、入眠困難を招いたり、睡眠の質を低下させたりしてしまいます。

 

また、このブルーライトは脳を興奮させることもよく知られています。脳が興奮した状態になってしまうと、当然速やかな入眠は妨げられ、眠りも浅くなってしまいます。

 

ベッドに入る2時間前くらいから、パソコンやスマートフォンの使用は控えるのが良いでしょう。また、もし使う場合もパソコン眼鏡などでブルーライトを防ぐような工夫をするのがオススメです。

 

就寝前のカフェイン・アルコールを控える

コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには覚醒効果があり、不眠症状の原因ともなります。こちらも、就寝する2〜3時間前以降は摂取を控えた方が良いでしょう。また、アルコールも睡眠の質を低下させる大きな原因です。一見、寝つきが良くなるように感じるかもしれませんが、その睡眠の質は低く、さらに早朝覚醒や中途覚醒を引き起こします。不眠の対処としてアルコールに頼るのは逆効果であり、やめた方が良いでしょう。

 

さらに、カフェインやアルコールは利尿作用による夜間の尿意を引き起こしてしまいます。トイレのために何度も起きることは、不眠の原因ともなりますので気をつけましょう。

 

適度な運動をする

運動不足の方にとっては、適度な運動も効果的です。軽い身体的な疲労感はスムーズな入眠、質のよい睡眠をサポートしてくれます。また、時間帯としては、午後に軽く汗をかく程度の運動が効率的です。ウォーキングやランニングなどの有酸素運動が特にオススメであり、睡眠の大敵であるストレスの解消にもつながります。

 

ストレス解消法を見つける、眠れないことを気にしない

運動以外の方法でも、自分にあったストレス解消法を見つけることが重要です。ストレスや不安といった感情は睡眠を妨げる大きな要因ですので、自分なりのリラックス方法を探しましょう。ぬるめのお風呂につかることや、好きな音楽を聞く、趣味に没頭するなどして、心身の緊張をほぐしてあげることで、副交感神経が優位となって質の良い睡眠をとることができます。

 

また、不眠症状を気にしすぎないことも大切です。本来、人は加齢とともに睡眠時間が減少していくものです。早く寝ないといけない、といった感情は不眠を引き起こすストレスの原因となってしまいます。

 

今回、示した対策のように、やるだけのことをやったら、後は不眠を気にしすぎない方が良いと思います。ただし、それでも不眠症状に頭を悩ませてしまうのであれば、一人で抱えずに専門家に相談しましょう。

 

 

 

 

不眠になったらどのような病院に行けば良いか?

2015年11月5日 : 未分類

夜ぐっすり眠ることができない、不眠の症状にお悩みの方は意外と多いものです。生活習慣や食生活など、個人でできる不眠対策はたくさんありますが、それでも症状が改善しない場合には病院を受診するのも1つの手段です。

 

夜眠れないくらいで病院に行くの?と思う方もいるかもしれませんが、不眠症状を訴えて病院を訪れる人もたくさんいます。日本人は5人に1人が何らかの睡眠の問題を抱えているとされており、この割合は加齢とともに増加、60歳以上にもなると3人に1人であるとされています。この通り、不眠に悩む人は非常に多く、誰もが抱える悩みといっても良いでしょう。

 

では、不眠症状に困っているときにはどのような病院を受診すればよいのでしょうか。

 

かかりつけ医

もし、普段から何かしらの不調でお世話になっている病院があるのであれば、まずはそちらを訪れるのが良いでしょう。不眠の症状は服用している薬が原因で生じることもあります。あなたが抱えている疾患、服用している薬を把握してくれているかかりつけ医の先生であれば、あなたの不眠症状の原因により気がつきやすいです。

 

かかりつけ医が複数ある場合には、まずは内科が行きやすいかと思います。ただし、不眠症状の専門は本来、精神科や心療内科となりますので、かかりつけ医自体で専門的な治療を受けられるわけではありません。軽めの睡眠導入剤や安定剤は処方してくれることもありますが、薬や持病が原因でない不眠であれば踏み込んだ治療は期待できません。そう言った際には具体的な不眠症状について相談し、あなたの特徴にあった他科への紹介をお願いするのが良いでしょう。

 

精神科

不眠症の専門といえるのはまず、精神科です。精神に関する薬の専門でもあるため、扱っている薬の種類も豊富で、その中から症状に合わせた適切な睡眠薬を処方してくれます。

 

また、不眠症状の中には、何らかの精神疾患が症状の原因であることも少なくありません。精神科うつ病や不安神経症などの専門家でもあるため、これらの不眠症状の元となる疾病の治療効果も期待されます。また、ストレスや不安が原因の不眠に対しても、薬物療法以外にカウンセリングなどの対処法も行ってもらうことができます。精神科医の中でも、得意、不得意とする専門分野があるため、受診する前にはホームページなどでその病院の特徴を見ておくのも良いでしょう。

 

心療内科

心療内科も精神科と同様に不眠症状に対する専門治療が期待できます。心療内科と精神科の診療内容については違いがわかりにくいですが、心療内科は心身症などのこころの状態が原因となって起こる身体の疾患を専門としています。

 

日本心身医学会による心身症の具体的な定義は、“身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的な因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態を言う。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する”とされています。つまり、ストレスや不安などの心理的な因子による身体症状を専門としている診療科であり、ストレスや不安による不眠症状もその範囲内であります。現在、心療内科医の人数は精神科医の1/10程度とされており、その数は多くはありませんが、不安やストレスによる不眠症状に悩んでいるのであれば、心療内科の受診も良いでしょう。

 

精神科や心療内科と言うと、受診するのに抵抗を感じる方もいるかもしれません。しかし、精神科や心療内科も普通の病院と大きな違いはありません。風邪をひいたから内科を受診するのと同じように、不眠に悩んでいるから精神科や心療内科を受診することも自然なことです。

 

耳鼻咽喉科・呼吸器内科

不眠の中でも特に、睡眠時無呼吸症候群にお悩みの場合には、耳鼻咽喉科や呼吸器内科を受診するのが良いでしょう。ただし、耳鼻咽喉科や呼吸器内科の中にも、睡眠時無呼吸症候群の治療に詳しい病院とそうでない病院があるのも事実です。病院のホームページなどで睡眠時無呼吸症候群の治療についての記載があるかどうか確認するのが良いでしょう。

 

睡眠外来・睡眠障害センター

まだ、その数は少ないですが、全国で睡眠外来や睡眠障害センターといった睡眠に関する問題のみを専門として扱っている医療機関がいくつかあります。

 

これらの医療機関はまさしく睡眠に関するエキスパートが揃っているため、不眠症状や睡眠時無呼吸などさまざまな症状に対応し、適切な治療をすすめてくれます。もし、お住まいの地域に睡眠外来を行っている病院や睡眠障害センターのような医療機関がある場合にはそちらを受診するのも有効な手段です。ただし、うつ病や不安神経症のような精神科の疾患に起因する不眠である場合には、そちらの受診を勧められることもあります。

 

毎日の健康のために睡眠は非常に重要な役割を担います。眠れないということを疎かにせずに、一度病院に行ってみることが大切です。正しい治療を行い、不眠の問題を解決することで、スッキリとした毎日を送りましょう。

 

 

不眠と生活習慣の関係について

2015年11月5日 : 未分類

一般に不眠の原因としては、不安や抑うつ、ストレスといった精神、心理的問題が挙げられることが多いです。しかし、不眠にはさまざまな原因があり、生活習慣の問題が不眠を引き起こしていることも少なくありません。

 

不眠にお悩みの方は、毎日の生活のリズム、そして夜寝る前の生活習慣を考えてみてください。その中に、不眠の原因があるかもしれません。

 

生活リズムと不眠

まずは、生活リズムの乱れから考えてみましょう。

 

毎朝、同じ時間に目覚め、同じ時間に布団に入る。私たちが健康に生活を送るためには、規則正しい睡眠習慣が重要な役割を持っています。

 

進学や就職を機に朝起きる時間が早くなった時、夏休みなどの長期休暇明け、朝起きるのがつらいですよね。しかし、不思議なことに、その生活をしばらく続けていると、すぐに身体が慣れてきます。これは、私たちの身体の睡眠と覚醒のリズムが自然と調整されるためであり、一般には体内時計などと呼ばれています。

 

実は私たちの体内時計は、個人差はあるもののだいたい23〜25時間で一回りするようにできています。つまり、ほとんどの人の体内時計は24時間ではなく、人によっては毎道1時間もズレが生じてしまっているのです。そのため、私たちの身体は毎日、体内時計の微妙なズレを修正しながら、24時間の生活リズムに合わせた、睡眠と覚醒のリズムを作っています。この体内時計の調節に大切となるのが、日光です。

 

私たちが朝目覚めたときには、セロトニンと呼ばれる脳内の神経伝達物質が自律神経へと働きかけます。このセロトニンの働きによって、脳を目覚めさせスッキリとした朝を迎えることができています。このセロトニンの働きを促すためのトリガーとなるのが日光なのです。朝、日の光を浴びることで身体のスイッチが入る、というのは、日光によってセロトニンが脳を目覚めさせてくれるためなのです。

 

また、セロトニンが目覚めを誘導してくれるのに対し、夜間に多く分泌されるのがメラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンです。このメラトニンがしっかりと働いてくれると、自然な眠気が誘発され、質の良い睡眠をとることができます。

 

つまり、正しい覚醒と睡眠のリズムを作るためには、朝に日の光を浴びる生活習慣が重要となります。この生活リズムが乱れることで、セロトニン、メラトニンの働きが弱まり、不眠を招いてしまうのです。

 

夜寝る前のパソコンやスマートフォンの使用

また、夜間のテレビやパソコン、最近ではスマートフォンによる光の影響も、この覚醒と睡眠のリズムを乱すことになります。本来であれば、夜に向けてメラトニンの分泌量が増え、眠気を誘います。しかし、パソコンやスマートフォンの強い光によって、メラトニンの分泌が抑制されてしまうことで、身体が眠る準備をできなくなってしまうのです。

 

そして、もう1つ。パソコンの画面などに使われているLEDという光には脳を興奮させる作用があることがわかっています。そのため、夜遅くまで、パソコンを使用していると、脳が興奮してしまい、布団に入ってもなかなか寝つけなくなってしまいます。また、深い睡眠をとることができず、夜間の中途覚醒や睡眠の質の低下にもつながります。

 

寝る前にはパソコンやスマートフォンの画面を見るのを控えるようにする、またはパソコン用の眼鏡を使うなどの工夫が必要かもしれません。

 

カフェイン、アルコールと不眠

コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインに、覚醒作用があることは皆さん、ご存知のことかと思います。一般には、カフェインによる効果は摂取してから30分後に効き始めるとされ、4〜5時間にわたって持続します。そのため、寝る前のカフェインの摂取は不眠につながりやすいです。コーヒーや紅茶以外にも、烏龍茶や玉露、コーラ、栄養ドリンク、チョコレートなどにもカフェインが含まれているため注意が必要です。

 

また、アルコールも質の良い睡眠をとる妨げになることが明らかとなっています。一般には、アルコールを飲むことで眠くなると思われており、不眠に悩み、寝るためにお酒を飲んでいるという方もいるかもしれません。確かに、アルコールには脳を興奮させる神経の働きを抑制し、不安などを落ち着かせることで眠気を誘います。しかし、このアルコールによって促される睡眠は浅い眠りであることが多く、決して質の良い睡眠とは言えません。また、アルコールによって何とか眠っている生活を続けると、アルコールを飲まない日にはより強い不眠症状に悩まされることがあります。このときに、焦ってさらにアルコールの量を増やしてしまうと、いずれはアルコール依存症へとつながってしまいます。

 

また、アルコールやカフェインは利尿作用も持っており、尿の生成を促進します。これは夜間の頻尿にもつながり、トイレのために頻繁な夜間覚醒を求められることにもなってしまいます。

 

不眠に悩んでいる方は、一度、ご自身の生活習慣を見つめ直してみるのはいかがでしょうか。

 

 

 

顎関節症の症状について

2015年10月2日 : 未分類

 

顎関節症と一言で言っても、個人による差は大きく様々な症状が出てきます。

それには日ごろの自分の何気ない癖、姿勢などが大きく関係してきますが自分がどの状態に当てはまるかをチェックしていると、診察に行った時にもスムーズに症状が言えますので是非自分の症状を知っておきましょう。

 

口が大きく開かない

 

朝起きた時にあくびが痛い。

口を大きく開けて食べる物が食べれない。

など、口を開ける時に痛みが走る状態です。

通常であれば、口を開けると指が縦に軽く3本入れられるのですが指が2本でも痛みが走るのではないでしょうか?

朝起きた時は特に酷く、昼位になれば徐々に口が開けられるようになるのは寝ている間に歯を食いしばっているからです。

 

噛み締める時に痛みが走る

 

硬い物を噛む時痛みが走る。

何度も噛まないといけない物を噛み続けると痛みが走る。

この症状は朝だけではなく、一日中続くのが特徴です。

寝ている時の歯ぎしりが酷すぎて、一日中顎の痛みが付きまとってしまいますが、しばらくすると痛みが無くなるのが特徴です。

家族に夜歯ぎしりしていないか聞いてみるといいでしょう。

 

食べていると違和感がある

 

いつもとは何か違うと言う時は、それまで片方の顎ばかりで食べていたのが顎関節症によりこれまでとは違った感じになるのです。

片方だけで食べているともちろんかみ合わせは悪くなりますし、そちら側ばかりで歯ぎしりをしてしまい片方だけ顎関節症になって、そのまま放って置くと両顎とも顎関節症になります。

 

咀嚼すると音が鳴る

 

食事をする時に顎がカクカクと鳴る(またはパキパキ・ザリザリ)

特に朝が酷いが昼になるにつれて鳴らなくなる。

このような時はまだ顎関節症になり始めです。

何か強いストレスがあったのか、冬に部屋が寒すぎるまま寝てしまうとなりやすいです。

ここで気にしておかないと顎関節症になってしまいます。

 

顎がすぐに外れる

 

顎が外れるのが癖になっている人は、それだけ顎関節に負担が掛かり顎関節が削れてしまいます。

早急に口腔外科で見てもらいましょう。

 

寝ている時に歯ぎしりをしている人は、

朝起きたら寝てたのに疲れてる。

なんだか頬がしびれてる。

顎の周りが疲れてる。

と言った症状が出ます。

それでも余り気にしない人が多く、顎関節症になってから歯ぎしりを指摘されて気がつく人が殆どなのです。

 

まとめ

 

顎関節症は特に冬に酷くなります。

寒いと無意識に歯を食いしばりますので、出来るだけ冷えないように空調を整えておきましょう。

もし自分が歯ぎしりをしているかどうかを確かめたかったら、舌を見てみると解ります。

舌の外側、歯に密着している方に歯の後(凸凹)がキレイに一日中いつ見てもついていたら歯ぎしりをしている証拠です。

通常であれば舌はキレイな線なので、是非見比べて見て下さい。

歯ぎしりも無意識でしてしまう物なので自分ではなかなか止められません。

顎関節症がなかなか改善しない方はいつでも当院にご相談ください。

顎関節症とストレスの関係性について

2015年10月2日 : 未分類

 

ストレスから顎関節症になると言うと、いまいちピンと来ないのではないでしょうか?

ストレスが溜まると、歯ぎしりや食いしばりをしてしまいがちです。

その為にアゴに負担が掛かり、顎関節症になってしまうのです。

必ずなる訳ではないのですが、ストレスが溜まると寝ている間に無意識に歯ぎしりや食いしばりをしてしまって、よく寝たはずなのに朝起きたら疲れてるという事はありませんでしょうか?

それは寝ている間に一生懸命に歯を食いしばっているのが原因です。

 

ストレスからくる顎関節症

 

ストレスは心だけの問題ではなく、体にも症状となって現れてきます。

ストレスが原因で夜眠れなくなったり、頭痛が頻繁に起こったり、吐き気がしたり、お腹が痛くなったり下痢と便秘を繰り返したりとひとつずつはそこまでひどくないものの、慢性的に続くとどれも身体が悲鳴を上げてしまいます。

一日の生活の中で知らない間にストレスが蓄積されて、眠っている時にそのストレスが夢に出てしまい自然に歯ぎしりをしてしまい、顎関節症になるという訳です。

歯ぎしりの原因の多くはストレスです。

歯ぎしりをする事によって、不安などのストレスを発散させているのですがそのままにしておくと顎関節症がひどくなるだけでなく、歯が磨り減ってしまいます。

歯が磨り減ると元には戻らない為、予防するしかありません。

 

ストレスからくる顎関節症の症状

 

ストレスからくる顎関節症の症状には以下のものがあります

・歯ぎしり

・疲労感

・頭痛

・肩こり

・首や背中の痛み

・慢性疲労

 

寝ている間に力を込めて歯ぎしりをする事によって、顎関節だけでなく筋肉なども酷使してしまう為にさまざまな症状が併発してきます。

ストレスからくる顎関節症をそのままにしておくと、常に疲れてしまっていたり、身体だけでなくアゴ、顔まで歪んでいきます。

顎関節症には無意識に行っている日常的使う癖が原因の為、癖によって歪む方向が決まってきます。

その癖を自覚し、改善していく事で症状が治まり再発する事を防ぎます。

 

 

ストレスを和らげる

 

ストレスの元となる原因を探り、ストレスを解消まではしなくともストレスを改善する事で心身的にも負担が軽減されていきます。

 

ストレスを改善する為には

 

・美味しい物を食べる

・ゆっくりお風呂に浸かる

・運動する

・不満を紙に書いてみる

・場所を変えてみる(旅行等)

などが代表的ですが、気分が変わると知らない間にストレスが軽減されていたりするものです。

 

すると夜もぐっすり眠れるようになってきて、ストレスからくる歯ぎしりが徐々になくなってきます。

ストレスがたまっている時にはよく悪い夢を見ますが、ストレスがない時には楽しい夢を見ます。

眠る時にアロマを炊いて寝るのもストレス改善に役立ちますのでお勧めです。

 

まとめ

 

ストレスは目に見えないので、自分でもストレスが溜まっている事に気づき難いものなのです。

気分転換やリラックスを心がけ、適度に発散しながら悩み事を寝室に持ち込まないように心がけましょう。

顎関節症の改善について

2015年10月2日 : 未分類

顎関節症になると、その痛みを自分で取ろうとしてもなかなか取れないのが現実です。

そしてまず病院を探し始めると思うのですが「アゴ」と言うと何科に行けばいいのか解らない・・・

しかしその中でもまず行こうと考えるのが「歯医者」ではないでしょうか?

それ以外で何か他にストレス等があるなら心療内科、そして整体や鍼、カイロなどが上げられると思います。

そこで顎関節症が改善するかどうかが一番重要です。

 

歯医者・口腔外科

 

顎関節症は歯ぎしりが原因でなってしまう事が多く、知らない間に歯ぎしりをしてしまい歯がすり減ってきてしまいます。

歯をくいしばる為に、下の歯の奥の内側にぽこっと骨のような物が出てきます。

これは歯を押してしまう為に、骨が逃げていってしまっている状態です。

ここまで来ると、歯は相当すり減っていると同時に顎関節も酷い状態になっています。

歯医者で出来る事はその歯をこれ以上すり減らさないように、マウスピースを付けて寝るように勧める事です。

もっと症状が酷くなれば、手術も必要ですがほぼマウスピースで様子を見る方向ではないでしょうか?

また、食事の時に片方のアゴばかりで噛んでバランスが悪いと顎関節症になりやすいので噛み方の指導も行います。

そして、最近では硬い物を食べずに柔らかい物ばかりを好む傾向にある事も、アゴの力を弱めてしまい顎関節症になりやすくなっているとも言われています。

 

心療内科

 

心療内科と顎関節症は直接は結びつきませんが、その歯ぎしりの元となるストレスを取り除く事が出来ます。

眠れないストレス、ストレスで眠れないと言う方は1度心療内科で相談してみましょう。

ストレスがなくなると自然に歯ぎしりする事もなくなり、顎関節の負担を和らげてくれます。

ストレスなどで良く眠れて居ない人等はお勧めです。

 

整体や鍼、カイロ

 

顎関節症は何らかの理由で身体のバランスが内も外も崩れている事が多いのです。

骨のゆがみ、生活習慣、ストレス等で簡単に身体のバランスは崩れてしまいます。

 

そしてそのバランスを整える為に整体や鍼、カイロでも顎関節症に精通している医院を探す事をお勧めします。

身体の中・外のバランスを正す事で、ストレスも無くなり、歯ぎしりもなくなって顎関節症の元となる原因が無くなります。

片方だけで噛んだりというのも、身体のバランスが悪くて自然にそうなってしまうので、根本的な原因を探り、修正する事で顎関節症の症状が治まったりします。

不思議な事に、身体を正すと色んな細かな不具合が自然に治っていきますので、顎関節症の他にもめまいや頭痛などの症状が出ている人も時間とともに改善していく人が少なくありません。

顎関節症が酷くなると、上記のめまい・頭痛の他に慢性的な肩こり・腰痛、耳鳴り、不眠、冷え症などと次々と他の病気を併発してしまいます。

 

 まとめ

顎関節症の改善には、予防と根本的な原因を把握し対策しないとなかなか改善しません。

生活の癖のようなものは自分ではなかなか解り辛く、そして改善しにくい部分となってきますので1度プロに相談してみる事をお勧めします。

 

顎関節症と痛みについて

2015年10月2日 : 未分類

顎関節症になったと解るのは、顎関節症の症状が進行してかなりの痛みや不具合が出てから人に言ってみて始めて知ったと言う人も多いのではないでしょうか?

 

現代病とも言われる顎関節症ですが、自分ではなかなか気が付きにくくそして治療しようとしてもなかなか治らないのが特徴です。

 

ここでは顎関節症で、どのような痛みが出るのかチェックリストと共にご紹介していきますので参考にしてみて下さい。

 

顎関節症特有の痛み

 

1.口が大きく開かないと同時に痛みが走る

2.口を開けるとアゴが痛みを伴いパキパキ鳴る

3.アゴが痛い(耳の前の顎関節)

 

この症状が顎関節症である事の体からのサインなのです。

1週間この症状が続くようであれば、顎関節症です。

 

 

どうして顎関節症で痛みが出るの?

 

どうして痛みが出るのかと言えば、顎関節(耳の前のアゴの関節)の骨が長方形が正しいのに対して、なんらかの影響でその骨が片方だけに圧力が掛かり長方形から長い三角のように片方だけ削れてすり減ってしまった状態になり、アゴに不具合が出ているのです。

その骨を関節円板と言いますが、その骨が前に飛び出た状態で無理してアゴを動かし続ける為にその関節円板が変形してしまっている状態です。

特に大きく口を開けると痛みが走り、時にはアゴが外れてしまう事もあります。

そうなって来ると段々とアゴが外れるのが癖になり、ますます顎関節が削れてすり減ってしまいます。

口を大きく開けてもアゴが痛く、そしてその大きく開けた口を閉じる時にもアゴに痛みが走ります。

自動的にリンゴの丸かじりやビッグマックなど口を大きく開けて食べるような食べ物が食べれなくなってしまいます。

 

痛みを我慢する人は・・・

その顎関節症を誤魔化すように、口を大きく開けない、痛くても我慢する、硬い物は避ける等と痛みが出ないように避けて行こうとします。

しかし痛みをそのままに悪化しない事だけを考えて誤魔化していても、根本的に治さない事には死ぬまで一生痛みが続くだけなのです。

そして痛みを誤魔化しても、原因になる動きや解決法が解っていない為に必ず徐々に悪化します。        

顎関節症は1度なってしまうと自然に治る可能性は30パーセントです。

しかもその治った人はほぼ、初期の状態の時に気がついたら治ってたというような状態の人です。

慢性的に症状が出る人はなんらかの理由があって、顎関節症になり症状が持続してしまうのです。

 

 

初めに顎関節症に気がつくときは、ご飯を食べるときにアゴがパキパキと鳴ったり、あくびで大きな口を開けたときにアゴの音が鳴り同時に痛みが走ったりという事で気がつきます。

普段の日常の忙しさにかまけて、なぜ音が出て痛いのかを疑問に思う事無くしばらく放置していませんでしたか?

付け焼刃で顎関節症を治そうとすると、原因を改善しないのでその内にますます酷くなって、頭痛、肩こり、背中痛、腰、めまい、耳鳴りまで発展する事があります。

顎関節症の原因を見極めて、そしてそれを根本的に改善する事で顎関節症の症状が出なくなります。

 

どこにいっても顎関節の痛みが改善しない方はご相談ください。

 

 

 

 

顎の痛みがでたらどんな病院に行けば良いか?

2015年10月2日 : 未分類

顎に痛みが出た場合、どの病院に行けばいいのか考えてしまいますが顎関節症であろうと自分で思った場合には、

・歯医者

・口腔外科

・整形外科

と3つの科で見てもらえます。

それぞれレントゲンで骨の位置、骨の状態まで目に見える形で顎関節症の状態を見ることが出来るので、一度は病院にかかる事をお勧めします。

 

歯医者にできること

歯医者であれば、レントゲンで顎関節を確認し、マウスピースを作りこれ以上歯に負担を掛けないようにします。

歯医者ではよほどでない限り、歯の事を一番に考えますのでマウスピースが最善だと考えます。

歯並びが悪いと矯正などもありますが、体が歪んでいると矯正しても再度歯並びが悪くなってきてしまいます。

マウスピースは歯への対策だけなので、今までと同じように歯ぎしりを続けてしまうので顎の痛みは取れません。

 

 

口腔外科にできること

口腔外科であれば、同じくレントゲンを撮り関節の障害を調べて必要であれば顎関節の手術を行います。

顎関節の状態により人工関節、歯列矯正などを行えます。

歯医者よりも顎の事を考えてはくれますが、手術で対応するかマウスピースで対応するかのどちらかになり、同じく歯ぎしりを続けてしまう事への対応は余りありません。

 

 

整形外科にできること

整形外科でもレントゲンで確認して、医学療法士によるリハビリ等が受けられます。

顎関節の辺りを温めたり、マッサージしたり姿勢を良くする指導等が受けられますが同じようにその場の対策なので通い続けなければ行けません。

 

どの科も顎関節症の多くの原因となる身体の歪み等に対しては余り熱心ではありません。

取り合えずの対処法しかなく、解決とは結びつきません。

骨や首の歪みに対しては何もしてくれないのが現状なのです。

 

顎以外にも痛みや不快感がある場合

顎以外に、不眠、頭痛、吐き気、胃痛などが続く場合はストレスが原因なので心療内科に行きましょう。

心療内科でストレスを緩和する事で、顎の痛みが取れる可能性もあります。

ストレスが溜まって筋肉が緊張している状態が続くと、身体にさまざまな不快感が出るのは当たり前です。

そのストレスを少しでも早くなくす事で、色々な不快感が同時に取れて行きます。

この場合、顎関節症は心からのストレスのサインと受け取って痛みを誤魔化さずに早目の対策をしましょう。

 

顎関節症は顎のねじれ・歪みが原因

顎関節症は上あごと下あごの歪みが原因です。

上あごと下あごが歪んでいるので交差する部分、顎関節が悲鳴を上げている状態です。

しかし顎関節だけが歪んでいて痛みが出るのではなく、身体全体が歪んでいて顎関節が悲鳴を上げているのです。

なので身体全体を正しく導かない事には、顎関節だけ治そうとしても効果が上がらずいつまでも繰り返してしまいます。

身体の中心がまっすぐであれば、当然歪みもなくなる為に歪みが原因で起こる顎関節症・歯並びの悪さも繰り返す事はありません。

 

まとめ

顎関節症は時代と共に患者数が多くなっています。

その原因のひとつにはパソコンがあり、長時間のパソコンで姿勢が悪くなっているのが上げられます。

一生懸命に仕事をする余り、姿勢が悪くなっていませんか?

いろいろな治療を試したけど改善しなかった方はご相談ください。

 

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