坐骨神経痛と生活習慣の関係性について

2015年11月11日 : 未分類

高齢者だけでなく、若い方、働き盛りの方を含め、多くの方が坐骨神経痛に悩んでいます。坐骨神経痛を起こしてしまうと、腰や脚の痛み、しびれといった症状に苦しみ、日常生活に支障をきたします。

 

この坐骨神経の発症には、普段の生活習慣も関係しています。姿勢や体型などの問題が坐骨神経痛を引き起こすこともあります。このような生活習慣と坐骨神経痛の関係について見ていきましょう。

 

坐骨神経痛と姿勢

まずは、普段の姿勢と坐骨神経痛について考えてみましょう。

 

本来、私たちの脊椎(背骨)はゆるやかに前後へのカーブを描いています。これは、脊椎にかかる衝撃を分散するとともに、脊椎のさまざまな方向への柔軟な動きを行うために、大切な構造です。この前後へのカーブが崩れてしまうと、それによって身体のどこかへと負担がかかります。この負担が集中しやすいのが、身体の“要”である腰になります。

 

立っている姿勢で多いのが、お腹を少し前方に突き出すように、腰を反らせてしまっている姿勢です。これは、特に腹筋の筋力が弱い人や筋力はあっても腹筋を上手く使えていない人に多い姿勢です。私たちの腰の骨、腰椎は本来ゆるやかに前方に凸のカーブを作っています。しかし、腰を反らせた姿勢はこの腰椎の前方カーブを増強し、腰椎や椎間板、靭帯、筋肉などへの負担を強めます。また、パソコン作業などのデスクワークによって最近では猫背の人も増えています。猫背は胸の部分の胸椎の後方に凸のカーブを乱します。この猫背による重心位置の変化も、同様に腰への負担を高めるのです。

 

同様に、座っている際の姿勢にも注意が必要です。腰への負担が増えやすい姿勢として、仙骨座り、と呼ばれる座り方があります。本来、座っている時の姿勢は、お尻の部分の骨である坐骨に体重が乗り、背筋がまっすぐになっている姿勢が良いとされています。この姿勢で椅子に深く座ると、脊椎がしっかりと後ろの背もたれに接触します。ところが、仙骨座りは、お尻が前にズレており、仙骨と呼ばれるお尻よりも少し上の位置の骨に体重がかかってしまっています。この姿勢では、椅子の背もたれと腰の間に大きな空間が空いています。このような仙骨座りは、腰椎のカーブを消失させてしまう原因となります。

 

こうした、立っているとき、座っているときの姿勢の乱れが、腰椎への負担を高め、坐骨神経痛を引き起こす原因ともなってしまいます。

 

坐骨神経痛と肥満

また、肥満も同様に腰への負担を高めることで、坐骨神経痛の原因となる可能性があります。

 

肥満の多くは、特に腹部に脂肪が集中することで、お腹がぽっこりと出てしまいます。こうして、お腹の前に重たい脂肪がつくことで、私たちの重心は本来よりも前方へと引っ張られます。これに対して、多くの人は、無意識のうちに上体を少し後ろに反らせた姿勢をとることで対応しています。これは、前述のとおり、腰を反らせた姿勢によって腰椎の前方に凸のカーブを増強させることになります。

 

また、肥満による体重増加は純粋に身体への負担を高めます。一般に、立ち座りや物の持ち上げなどの動作時には、体重の約2.5倍の負荷が腰にかかるとされています。そのため、肥満による体重増加は、その2.5倍の負荷として、腰への負担を高めることになってしまいます。

 

坐骨神経痛とストレッチ

また、日常的にストレッチを習慣とすることで坐骨神経痛になりにくい身体に近づくことも期待できます。特にストレッチをオススメするのが、腰と股関節、そして太ももの筋肉です。

 

腰の筋肉は、日常的な過度な使用によって、緊張が高まり硬くなってしまいます。硬くなった筋肉は血流を阻害し、乳酸などの疲労代謝物質を蓄積させてしまいます。そのため、硬くなった筋肉には、直接の押圧によるマッサージやストレッチによってほぐしてあげる必要があります。

 

そして、もう1つ、効果的なのが太ももの後ろのハムストリングスと呼ばれる筋肉です。この筋肉は一見、腰とは関係がなさそうですが、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症による坐骨神経痛を訴える方では、この筋肉が硬くなっていることが非常に多いです。この太ももの後ろを走行している筋肉は骨盤から膝へと向けて付着しています。そのため、この筋肉が硬いと、骨盤の動きがそれだけ制限されてしまうのです。こうして骨盤の可動性が悪くなると、日常生活における腰への負担が増加してしまうのです。

 

股関節のストレッチも同様です。股関節周りの筋肉が硬く、短縮してしまうと同じように骨盤の動きを悪くし、腰椎への負担を高めます。また、股関節周りには坐骨神経痛を引き起こす原因の1つともなる梨状筋という筋肉が付着しています。これは、臀部にある小さな筋肉ですが、この筋肉が硬くなると、梨状筋のすぐ近くを走行する坐骨神経を直接圧迫してしまうことになります。そのため、股関節のストレッチにより股関節周りの筋肉を柔軟にしておくことが大切です。

 

 

 

 

 

 


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