坐骨神経痛になるタイプについて

2015年11月11日 : 未分類

ただの腰痛だけでなく、臀部や太もも、足先までの痛みやしびれの症状も伴う坐骨神経痛。このような坐骨神経痛になりやすいタイプというのはあるのでしょうか。

 

坐骨神経痛の症状を起こす可能性の高まる加齢による影響について考えてみます。また、日常的に坐骨神経痛の症状が出てくる前に、意図的にその症状を引き起こすことで、坐骨神経痛になりかけているかどうかを確認することもできます。その確認方法についてもご紹介します。

 

加齢と坐骨神経痛

多くの疾病は、年齢を重ねるとともにその有病率、リスクが高まっていきます。これは、坐骨神経痛という症状にとっても同様であり、加齢は坐骨神経痛の原因となりうる腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症の発症リスクを高めます。

 

腰椎椎間板ヘルニアは、スポーツをしている10代、20代の学生や働き盛りの30代、40代にも多い疾病ではあります。これは、スポーツや仕事によって、腰に慢性的な負荷がかかることで椎間板から髄核が突出し、神経を圧迫することになります。しかし、この椎間板は加齢につれて、強度や柔軟性が低下していくことから、当然、年を重ねることで髄核が突出してしまう危険性は高まります。

 

腰部脊柱管狭窄症は若年者には比較的少なく、中高年と加齢に伴い発症しやすくなる疾病です。脊柱管とは私たちの脊椎(背骨)の中にある脊髄の通り道であり、この通り道が細くなることで神経を圧迫するのが脊柱管狭窄症です。この脊柱管を構成する組織である椎間板や椎間関節、靭帯なども老化し、変性しやすくなっていきます。そのため、加齢に伴い脊柱管の狭窄による神経圧迫も起こりやすくなります。

 

坐骨神経痛の症状チェック

坐骨神経痛では、坐骨神経が圧迫されることで、腰部・臀部の鈍い痛みや、臀部から太もも、ふくらはぎ、足裏へかけてのしびれや感覚麻痺を引き起こします。加えて、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群など、坐骨神経痛を引き起こしている原因疾患によって、特徴的な症状をきたすこともあります。その症状をチェックすることで、坐骨神経痛の症状が強くなってくる前に、異常に気づくこともできます。

 

一般に整形外科疾患の鑑別や症状の確認などに、道具を使わない整形外科的テストと呼ばれる検査が用いられます。腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛では、下肢伸展挙上テストと呼ばれる検査が陽性となります。この検査は、SLR(Straight Leg Raising)テストやラセーグ徴候とも呼ばれています。この検査では、患者は脚をまっすぐに伸ばして、仰向けに横になります。検査者はこの状態の患者の脚を持って、膝を曲げないように注意しながら片脚をまっすぐ上に持ち上げていきます。上半身と膝を伸ばしたまま持ち上げた脚との角度が70°以上まで持ち上がった場合には、正常(下肢伸展挙上テスト陰性)となります。坐骨神経痛の症状がある場合(下肢伸展挙上テスト陽性)には、70°まで持ち上げる前にしびれや痛みなど臀部から足先へ向けて走ります。

 

また、もう1つブラガードテストと呼ばれる検査も腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛には効果的です。このテストは、先程の下肢伸展挙上テストが陽性となった角度から、脚を少し下げた状態でつま先を頭の方に引き寄せます。これも同様に、臀部から足先にかけてのしびれ、痛みが生じた場合は、ブラガードテスト陽性として腰椎椎間板ヘルニアの存在が疑われます。

 

また、腰部脊柱管狭窄症では、身体を後方へと反らせた際に腰の痛みや臀部のしびれが強くなるという特徴があります。これは、腰を反らせることで、腰部の脊柱管の狭窄が増強することが原因です。また、坐骨神経痛による症状が進行していくと、間欠性跛行という特徴的な症状をみとめます。これは、長時間立ちっぱなしであったり、歩き続けたりすることで、しびれや痛みの症状が強くなり、休憩をとることで症状が消失するという状態です。この症状の消失は、身体を前屈みにすることでより楽になります。これは、後ろに反らせるのとは反対に、前屈みになることで、脊柱管の狭窄が緩和するためです。

 

梨状筋症候群は主に、スポーツをしている場合など、股関節周囲の筋肉に負担がかかりやすい方がなりやすいとされています。梨状筋症候群では梨状筋が硬くなることにより、坐骨神経を圧迫することで、腰椎椎間板ヘルニアととてもよく似た症状を呈します。ただし梨状筋症候群では、緊張した梨状筋を押圧すると非常に強い痛みを発することが特徴です。また、股関節を他者により内向きに捻られることで梨状筋の痛みが生じるFreibergテストという整形外科的テストも梨状筋症候群に対して行われます。

 

このような症状を確認しておくことで、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などによる坐骨神経痛について早期から確認することができます。坐骨神経痛になりやすい方の場合は、日常生活に症状が出ていなくても、これらのチェックに当てはまる場合がありますので、注意してみてください。

 


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