坐骨神経痛になったらどんな病院に行けば良いか?

2015年11月11日 : 未分類

慢性的な腰や臀部の痛み、そして腰から広がる脚全体のしびれや痛み、このような症状は坐骨神経痛によって引き起こされる典型的な症状です。このような症状が日常生活に出現したとき、自分が坐骨神経痛ではないかと感じたとき、どのような病院を受診すれば良いのでしょうか。また、どのような治療を受けることができるのでしょうか。

 

まずは整形外科へ

腰や臀部、脚の痛みやしびれを訴えて病院を受診した際、坐骨神経痛とは症状の名称として治療を受けることになります。この坐骨神経痛を引き起こす原因は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などの整形外科疾患であることがほとんどです。これらは、病院の診療科の中では、整形外科が専門となります。

 

整形外科は身体の軸となる骨格、すなわち骨や関節、靭帯、そしてそれを取り囲み、支配する筋肉や神経などの運動器の治療を専門とした診療科です。整形外科では医師による問診や整形外科的テスト、画像診断などによって疾病の診断が行われます。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、梨状筋症候群もこれらのMRIによる画像診断や症状の臨床所見から診断されることになります。

 

整形外科で受けることのできる治療

坐骨神経痛に対する整形外科での治療はまずは、薬物療法やリハビリテーション、ブロック療法などによる保存療法から始まります。しかし、それでも症状の改善が期待できない場合には、手術療法が選択される可能性もあります。

 

薬物療法は坐骨神経痛による痛みやしびれなどの症状を和らげるために行われます。用いられる主な薬剤は非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)やアセトアミノフェミン、神経障害性疼痛治療薬、オピオイド、鎮痛補助薬などがあります。非ステロイド性消炎鎮痛薬とはステロイドを除いた抗炎症作用、鎮痛作用、解毒作用を持つ薬のことであり、痛み止めとして処方されることが多い薬剤です。その鎮痛効果は、シクロオキシゲナーゼという酵素を抑制し、プロスタグランジンという痛みの原因物質の生成を防ぐことによるものです。オピオイドは、脊髄や脳のオピオイド受容体に結合することで痛みを防ぎます。また、神経痛の原因として考えられている痛みを伝える神経伝達物質の過剰放出を抑える神経障害性疼痛治療薬も坐骨神経痛の有効な治療薬です。

 

また、並行して症状を和らげながら日常生活を送るために、リハビリテーションが行われます。運動療法やストレッチ、筋肉のリラクセーションによって筋肉の緊張、こわばりを和らげます。特に、梨状筋症候群に対しては、梨状筋への直接のマッサージやストレッチによって梨状筋の緊張を落とすことで、神経圧迫による症状改善が期待できます。また、赤外線や超音波、マイクロ波、ホットパックなどの物理療法による温熱療法も患部を温めることで、筋血流の改善、筋緊張の緩和を促します。さらに、腰に負担のかからない姿勢の改善や、日常生活における動き方の工夫の指導なども行います。

 

神経ブロック療法は、神経周囲に局所麻酔薬を使うことで、痛みが神経へと伝達することを防ぐ治療方法であり、これも坐骨神経痛に対してはよく用いられます。神経ブロック療法も薬物療法やリハビリテーションと併用しながら、複数回実施していくことになります。麻酔薬を直接神経に作用させる治療法であるため、その症状や原因に合わせていくつかの種類があります。硬膜外ブロックは腰部や仙骨部に対して行われ、下位腰椎の疾患や坐骨神経痛に効果的な、比較的手技が容易とされるブロック療法です。選択的神経根ブロックは腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が原因となる坐骨神経痛に対して、即効性の効果が期待できます。非常に効果が高ければ数ヶ月にわたり疼痛が緩和されることもありますが、反対に数時間しか持続しないこともあります。梨状筋症候群による坐骨神経痛に対しては、坐骨神経ブロックという治療法が選択されますが、硬膜外ブロックや神経根ブロックよりも穿刺部位の決定が難しく、効果にもムラがあります。

 

この神経ブロック療法や薬物療法は整形外科以外にも、麻酔科やペインクリニックでも実施してもらうことができます。特にペインクリニックにはその名の通り、痛みを専門とした医療機関です。ペインクリニックにおいても、画像診断を受けることは可能であり、さまざまな身体所見、症状、画像所見から痛みの原因判断、適切な治療を行ってもらえます。

 

このような薬物療法、リハビリテーション、ブロック療法による保存療法でも症状が改善しない場合、また原因疾患が非常に進行している場合には手術療法が選択されることになります。これは腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などのそれぞれの疾患に合わせた手術法が選択されます。

 

疑わしい症状、つらい症状の改善は、まず病院を受診することから始まります。適切な病院を受診して、自分の症状、疾病に合わせた適切な治療をしてもらいましょう。

 

 

 

 

 


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