2015年12月13日 : 腰の痛み
すべり症と言う言葉を聞いたことがありますか?すべり症とは腰の骨(腰椎)が腰本来のカーブを何らかの異常で支えれなくなりすべる(ずれる)状態のことです。
すべり症になると繰り返す腰痛、慢性的な腰痛、足のしびれなどを引き起こします。高齢者に限らず、子どもも起こしやすいすべり症。このすべり症は普段何気なく過ごしている生活習慣から引き起こされることも多いのです。「いつの間にか腰痛に悩まされてしまった」と後悔しない為にも、すべり症と生活習慣の関係について紹介していきましょう。
「運動してますか?」
1週間のうち運動をした日はありますか?「毎日仕事や家事が忙しく運動なんかする時間がない!」などと気づけばこの1週間全く運動なんてしていない。「私なんか気づけばここ何か月も運動なんてしていない。」なんていう方も以外と多いのではないでしょうか。忙しい働き盛りの30代~40代の人も仕事で忙しくても運動は別物です。50代以上の方でもなんだか面倒だなと遠ざけたりしていませんか?
すべり症の原因は筋肉組織の老化や低下によるものと言われています。運動をしないと腹筋と背筋の腰を支えている筋肉が低下していきます。
本来、私達の体重や姿勢を維持する為の力は筋肉で支えられています。それが低下により支えられなくなりその負担が腰椎にかかってきてしまうのです。
特に背筋は人の筋肉の中で一番強くて大事な筋肉です。背筋がしっかりとついていると正しい姿勢を常に保つことができます。姿勢が悪いと腰痛になるのではなく、筋力の低下→姿勢の悪さ→腰痛(すべり症)になっていくのです。
ほんの10分、15分からでもいいので毎日何か運動をするように心がけていくことが大事です。体を鍛えているスポーツ選手などはたとえ腰椎分離症になっても強靭な肉体で痛みを感じることが少ないそうです。
「太りすぎていませんか?」
大好きなお酒やビールを毎晩飲んでゴロゴロ。最近は子供でもスナック菓子や菓子パンの食べ過ぎで肥満傾向の子どもが増えてきています。
肥満体型の人のすべり症や腰痛のリスクは高いのです。中年男性の方でお腹だけが臨月の妊婦さんの様に突き出て上着が閉じないような人を見かけることがありますよね。その方をよく見るとわかりますがお腹周りに脂肪がたくさんついてしまうとお腹を前に突き出すような姿勢をして歩いているのがわかります。お腹だけが異常に大きくなってしまったので体はバランスを取るためにお腹を突き出した姿勢を取るのです。そうなると横からみるとわかりますが背中はそっくり返った状態になっています。これでは腰に大きな負担がかかってしまいます。
肥満体型の人が他の体型の人よりすべり症や腰痛のリスクが高くなっているのはこの為です。更に肥満は心筋梗塞や脳梗塞などの生活習慣病も引き起こしやすくなります。太っている人は痩せる為の努力が嫌いな人が多いものです。我慢や辛い事しか待っていないですから。でも将来の事を考えてビールの量を1本減らす、ご飯を1杯減らすなどから取り入れてみましょう。
「食事はきっちりと取ってますか?」
「朝はギリギリまで寝ていたいから」「今日のお昼は簡単にインスタント麺で」などと食事を抜いたりインスタント食品ばかりで過ごしていませんか?たまにならいいですが、毎日このような食事ばかり取っていれば栄養不足になってしまいます。体は食事の栄養を元に作られています。
上手くそれぞれの体が機能してもらう為にはしっかりと栄養のある食事をきちんと取りましょう。すべり症には骨と骨の間にある椎間板や背骨をつないでいる椎間関節が壊れたり、離れたりする事により起こるので、強い力にも耐えられるような骨と椎間板を作ることが効果的です。
骨を強くする栄養素はカルシウムとカリウムです。これらは牛乳やちりめんじゃこに多く含まれています。毎日牛乳を飲んだり、出汁をかつおから煮干しに変えて出汁を取った煮干しを佃煮にして食べたりすると煮干しも余すところなく食べられます。
又椎間板はコラーゲンやヒアルロン酸で構成されていますのでコラーゲンたっぷりの鶏肉、豚肉などもよいでしょう。豚肉はビタミン類やたんぱく質も豊富なのでおすすめです。たんぱく質の豊富な大豆も一緒に取る効果的です。
まとめ
いかかでしたでしょうか?正直、少し耳が痛くなるような事ばかりあげてしまいました。私自身もとても耳が痛いです。
しかしこの「運動」「肥満」「食事」の3つがすべり症を良くする為の生活習慣なのです。「わかっているけどなかなか…」が本音の声であるかと思いますがこの先一生腰痛と共に生きていく事を考えれば、やはり取り組んでみるべきことでしょう。腰痛が良くなることが一番ですがこの生活習慣を続ければ体の調子も以前よりきっと良くなり、活動的な楽しい毎日が過ごせることでしょう。
少しの時間から一度思い切ってみませんか?