あなたの腰痛は前立腺肥大が原因かもしれませんよ!

2016年3月21日 : 腰の痛み

トイレが近い、頻繁に尿意を感じるのに、トイレに行ってもなかなか排尿できないと悩んでおられる男性の方はいませんか。外出もままならず、なんだかすっきりしないそれは、前立腺肥大症かもしれません。

 

前立腺肥大症とは

前立腺肥大症は加齢と共に発症する、いわゆる老人病の一つといわれ、平均寿命の延長した現在では、泌尿器科領域でかなりの割合を占めています。

前立腺肥大症は、膀胱頸部直下の尿道壁にある尿道周囲腺(内腺)から発生するもので、次第に増腫して、本来の前立腺(外腺)は圧迫され被膜のように外側に残存し、あたかもミカンの実(内腺と肥大部分)と皮(外腺)との関係のようになっています。

因みに、前立腺癌は、主に外側から発生するので、診断の鑑別がつきやすくなっています。

前立腺肥大症(BPH)が排尿症状を呈するのは、いわゆる内腺の肥大による尿道の物理的圧迫(機械的閉塞)、交感神経系の刺激による前立腺内平滑筋収縮からの尿道内圧上昇(機能的閉塞)及びこれらの二次的障害として膀胱壁構造変化が原因と考えられています。

 

症状

前立腺肥大症は、老化現象の一部分現象であり、大部分の高齢者にみられるものですが、実際に著しい排尿障害を発現するものは一部です。

腺腫の肥大し始める初期では、排尿障害は少ないものの、隣接している後部尿道が刺激されてしまうので尿道の不快感、尿意頻回、特に夜間頻尿が特徴として現れ、徐々に排尿困難も伴ってくるようになります。次第に尿腺は細くなり、放尿力も弱く、腹圧を加える努責排尿を余儀なくされてしまいます。

排尿困難は、尿意を催してもなかなか出ず、出始めるまでに時間がかかる、一旦出始めると比較的よく放尿される遷延性排尿と、排尿時間全体が延長するぜん延性排尿の二通りに分かれます。排尿障害が高度になると、残尿が発生し、昼夜問わず頻尿となったり、突然一滴の排尿もできなくなる閉尿となることがあります。

この誘因として、飲酒、風邪発症と風邪薬の服用、長時間の排尿の我慢、下腹部の冷え、長時間座位による会陰部の圧迫等があげられ、2~3回導尿することによって再び順調に排尿できるようになるので、保存的療法として施行されることがあります。さらに残尿が増加してくると、次第に膀胱内圧上昇によって少量ずつの尿が絶えず漏れる奇異性尿失禁を催すこともあります。

 

診断

基本的な診断は触診から始まり、前立腺の大きさは超音波によって計測します。日本人青年の一般的前立腺は12~15mlですが、肥大により20ml以上、時には100ml以上になります。

排尿の障害は自覚症状を国際前立腺症状スコアとQOLスコア(生活の質)で点数化して評価し、また尿流量測定検査や残尿測定など他覚的検査を行、更に重症度判定基準に準じて、総合的に治療方針を判定します。

 

治療

患者が希望する場合のみ治療を開始する、もしくは軽症では特に治療を要さないと判断します。

ただし、主観的症状以上に客観的状態が悪い場合、例えば、慢性尿閉による腎後性腎不全を引き起こしている場合などは治療介入が必要となります。

中等症では各種のα1-アドレナリン受容体阻害薬が広く使用されています。抗男性ホルモン剤や各種生薬も使用されるなど、一般に薬物治療が行われています。

排尿の障害の強いものは経尿道的前立腺切除術(TUR-P)などの手術が適応となり、高温度治療や尿道ステントス留置なども行われています。

 

【無治療経過観察】

軽症の場合は、治療せずに経過観察を行うことも一つの手段となります。

 

【薬物療法】

・α1交感神経受容体遮断薬:ハルナールD錠・ユリーフ錠・フリバス錠など機能性閉塞を解除する目的の薬剤で、即効性が期待できます。尿排出障害(排尿困難や腹圧排尿など)や畜尿障害(頻尿や尿意切迫感など)など、どのような種類の症状が主であっても第一選択薬剤として使用されています。

・抗男性ホルモン薬:機械性閉塞を解除する目的で使用する為、例えば推定前立腺大席が50ml以上などの腫大の大きさの場合は適応となります。作用順序は5α還元酵素阻害(アボルブカプセル)、アンドロゲンとの競合拮抗(プロスタールL錠)、アンドロゲン受容体遮断(パーセリン錠)など様々ですが、いずれも血清前立腺特異抗原(PSA)と呼ばれる前立腺癌の腫瘍マーカー検査を実施して、数値の管理に努めることが必要です。

・その他の場合:エピプロスタット配合錠や八味地黄丸エキス顆粒など、植物由来のエキス製剤や漢方薬などが使用されることもあります。

 

【手術療法】

重症又は薬物療法が無効の場合、かつ前立腺肥大(BPH)による下部尿路閉塞(BOO)が明らかな場合に考慮します。これは、前立腺肥大による下部尿路閉塞(BOO)と下部尿路症状は必ずしも一致しないため、神経因性頻尿や過活動膀胱など鑑別が必要となるからです。経尿道的前立腺切除術、経尿道的前立腺レーザー核出術、開放手術での前立腺核出術など多種の方法があります。

 

【その他】

患者のADLが悪い場合などの理由で手術が躊躇される場合、尿道内のス展と留置や間欠的自己導尿が選択される場合もある。

 

 

まとめ

 前立腺肥大症は男性特有の疾病です。QOLに関わり、生活全般に支障をきたす場合もあります。大げさな検査などはなく、薬物療法に至らない場合もあります。

重症化してQOLが下がる前に、検査を受けてみては如何でしょうか。

 

 

 

 

 

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