警告!あなたの腰の痛みは前立腺炎が原因かもしれません

2016年3月20日 : 腰の痛み

前立腺炎は急性あるいは慢性の経過をとる前立腺炎と、その類似症状を呈する病態の総称です。よく、自覚症状が酷似していることから前立腺肥大症と同意義の疾病と思われがちですが、全くの別疾患ですし、治療方法も異なります。

 

症状と診断

尿道炎とは異なり、尿道からの排膿はないものの、頻尿、排尿後不快感、残尿感、会陰部重圧感、腰痛の停止などを生じます。なかには神経症となる、勃起不全・性欲減退らの性的障害を訴える場合もあります。症状としては軽症ですが、一般的に難治性で、しばしば高熱を併発することもあります。

 

【急性細菌性前立腺炎(NIH分類1)】

悪寒戦慄を伴う発熱と頻尿、排尿時痛などの膀胱刺激症状などで急激に発症します。射精時痛や排尿障害、時には尿閉をきたす場合もあります。直腸診で腫大した軟らかな圧痛を有する前立腺を触知して、初尿(VB1)あるいは中間尿(VB2)で膿尿及び細菌尿を認める。

 

【慢性前立腺炎】

頻尿、残尿感、排尿困難、会陰部の疼痛や不快感、腰痛、下腹部痛など多彩な症状を呈します。炎症が急性期から移行して難治性となり、慢性期に移行することがありますが、前立腺液は無菌的なことが多く、急性期より白血球は少ないのが特徴です。発熱は伴わず、さらに長期間慢性炎症が存在していると前立腺腔の拡大、前立腺液の非感染性のうっ滞により二次的変化を起こし、ますます難治性となります。

 

・慢性細菌性前立腺炎(NIH分類2):前立腺圧出液(EPS)及び前立腺マッサージ後の初尿中(VB3)の白血球数の増加及び一般細菌培養で細菌が分離されます。

・慢性無菌性前立腺炎(NIH分類3A):前立腺圧出液(EPS)及び前立腺マッサージ後の初尿中(VB3)中の白血球数の増加を認め、炎症の存在があっても細菌培養において起因細菌が検出されません。

・慢性骨盤痛症候群(NIH分類3B):前立腺圧出液(EPS)及び前立腺マッサージ後の初尿中(VB3)中の白血球を認めず、炎症所見も伴わない場合となります。

 

*起因細菌が検出されない慢性無菌性前立腺炎と慢性骨盤痛症候群の病因は未だ不明ですが、クラミジアなどの細菌感染症、尿などによる化学的炎症、骨盤内静脈うっ血、心因性要素によるものなどが想定されています。

 

治療

強い抗生剤治療を行うことで、細菌を消滅させます。高熱を伴う場合は点滴注射にて投与することで、即効性を狙います。

 

【急性前立腺炎】

尿路感染、特に後部尿道炎より前立腺排泄管内へ、炎症が波及して生ずることで発症しています。原因菌として大腸菌、ぶどう球菌、連鎖球菌が挙げられており、特に大腸菌はその60%を占めています。

 第3世代のセフェム系抗菌薬で治療を開始し、治療開始直前の尿培養検査の結果に従って抗菌薬の投与続行や薬剤変更を考慮します。5-7日経過の急性症状が軽快した後、前立腺組織への移行が良好なニューキノロン系抗菌薬などの抗菌剤に変更することもあります。抗菌薬の投与期間は保険適応の観点から2-4週間が限度ですが、経過不良や培養検査を再度行うなど、加療の必要があればその限りではありません。

 

【慢性膳立腺炎】

細菌の関与が示唆される慢性細菌性前立腺炎(NIH分類2)は慢性前立腺炎の約10%に過ぎず、まずはニューキノロン系抗性薬の2週間投薬が行われます。その後、症状や細菌培養による再評価が行われます。治療開始時に前立腺圧出液(EPS)及び前立腺マッサージ後の初尿中(VB3)で細菌が検出された場合や治療中に臨床症状の改善が認められる場合には投薬を継続します。投与期間は保険適用の観点から4-6週間とし、頻回に細菌培養検査を行う必要があります。症状の改善が不十分な場合は、ハルナールD錠などのα1受容体遮断薬や抗炎症作用を有する植物性薬剤との併用を試みるようになります。炎症反応のない慢性骨盤痛症候群(NIH分類3B)では、α1受容体遮断薬、植物製剤あるいは漢方薬の単独投与で有効な場合もあります。

 

まとめ

 前立腺炎を発症中は、血清前立腺特異抗原(PSA)と呼ばれる前立腺癌の腫瘍マーカーの値が異常な高値を示します。抗生剤の効果で細菌が消滅し、排尿障害がなくなったことで治癒したと思い、マーカー値のことを忘れがちですが、マーカー値の異常が前立腺の炎症によるものなのか、それとも腫瘍によるものなのか、明白にさせることも必要です。また前立腺肥大症でもマーカー値は高値になりやすいので、経過観察が大切になります。

また、前立腺炎は改善と増悪を繰り返す疾病です。飲酒、長時間の座位(ドライブ、デスクワークなど)、疲労、ストレス、冷えなどが症状の悪化を招いてしまいます。また射精時の不快感や軽度の疼痛を感じる場合は、射精自体が前立腺炎症状の悪化につながると思いこみ、射精を控える方もいらっしゃいますが、反対に射精することで症状が改善されることもありますので、ひとりで迷わずに医師に相談しましょう。

 

 

 

 

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