意外と知らない中腰でモノを持って腰を痛めた時の対処法

2015年10月14日 : 腰の痛み

ぎっくり腰が起きた時の対処法

腰を痛めた事があるという方は多いと思います。重いものを持とうとした時や、靴下を履こうとした時、転倒して痛めたなど、動作を起こした時や衝撃を受けたときにでる腰痛。

運動不足、中腰での作業が多い、睡眠不足、肥満(反り腰)、血行不良による筋肉疲労など日常生活の積み重ねで起こる腰痛。

 

痛みの度合いにもよるとは思いますが、自分でできる対処法として、

腰を痛めた時はどうしていますか?

安静にしている、冷やす、温める、シップを貼る、痛みを我慢して動かす、何もしないという方もいたり、病院や、鍼灸院、整骨院、整体院、カイロなどの治療院へ通う方もいるのではないでしょうか?

 

ここでは、ぎっくり腰など急に痛めた時の腰痛(急性腰痛)の対処法をお伝えいたします。

 

腰を痛めた時に温めたら良いか、冷やしたら良いか迷いますよね。何となく温めたほうがいいんじゃないかと思い、お風呂にゆっくりつかったり、冬場などにはカイロで温めたりする方もいるのではないでしょうか? 

実際温めるとその時や、その直後は楽になったと感じる事もあるとは思いますが翌日には痛みがひどくなっているという事があります。急に痛めた場合は、炎症していますのでまずは炎症を抑えるためにしっかり冷やして下さい。

 

炎症とは?

外傷・火傷、細菌の侵入、薬物・放射線の作用などに対して、生体に起こる防御反応。体の一部に充血・腫れ・発熱・痛みなどの症状を起こすこと。

 

なぜ、急に痛めた腰痛は冷やした方がいいのか冷やす目的は?

 

1つの目的としては、血管を収縮させる作用があります。

 

冷やすことにより血管は収縮し、冷やしている周辺に流れる血流の量は減少します。そのことにより、患部から出血している場合の出血量を減少させることができます。

毛細血管の透過性と細胞の新陳代謝を減少・低下させ、内出血時の二次的低酸素障害の発生を防止する目的があります。

 

細胞は血液を介して必要な栄養・酸素を得ています。しかし内出血を起こすと、損傷した細胞膜や毛細血管から流出した細胞液・血液が細胞内に溜まって周囲の毛細血管を圧迫して血液の流れを阻害し、周辺の細胞組織への栄養・酸素の供給が断たれてしまいます。周辺の細胞組織への栄養・酸素の供給が断たれる状態が続くとそれら細胞は死滅してしまいます。これを二次的低酸素障害といいます。

冷やすことは二次的低酸素障害の発生を防ぐ効果があります。

 

冷やした個所は局所的に毛細血管の透過性(細胞の内部で体液・細胞を通過させ、運ぶ働き)が減少します。それにより損傷した血管から流出する細胞液・血液の量が減少します。さらに冷やした個所は局所的に細胞の新陳代謝が低下し、少ない酸素や栄養素で細胞が活動できる環境を作り出すことができます。それにより患部に流出し、損傷した細胞膜や毛細血管から流出する細胞液や血液の量を減少させることができます。このように冷やすことで、内出血の際に流出した細胞液・血液が細胞内に溜まることによって引き起こされる二次的低酸素障害を防止することができます。

 

内容が難しくなりましたが、簡単にいうと炎症が起きると炎症が起きた箇所だけではなく周りの組織にも影響がでます。冷やすことにより炎症を最小限にとどめます。

炎症がひどい時に温めてしまうと逆効果になり炎症を広げてしまいます。

 

2、痛感神経を麻痺させ、筋スパズムを軽減させる効果があります。

 

冷やすことには痛感神経を麻痺させ、患部に痛みがある場合の脳への痛みの伝達を弱めることができます。このことは、筋スパズムを軽減させることに繋がります。筋スパズムとは、特定の筋肉や関節を痛めた際に患部から脳に痛みが伝わり、それを受けて脳から周辺組織に対して筋肉を硬直させるよう命令が出されることをいいます。筋スパズムが起こると痛みが増し、そのことがさらなる筋スパズムを引き起こすという悪循環が生じてしまいます。冷やすことによって痛感神経が麻痺すると脳への痛みの伝達が弱まり、その結果筋スパズムの程度が減少します。

 

冷やし方

ビニール袋を用意し、氷を15~20個ぐらい入れ、さらに水を少量加えます。

※水と氷を混ぜて使えばその温度は零度になるので凍傷を防ぎます。

アイスノンなどの保冷材を使用する場合はタオルか布を巻いて使用して下さい。

 

冷やす時間

15分を目安に冷やして下さい。アイスノンなどの保冷材を使用する場合は冷やし過ぎて凍傷にならないように注意して下さい。

 

 

 

最後に

急性の腰痛に対しては痛めたらすぐに冷やしてください。そうすることにより、炎症を抑え早期回復に繋がります。

痛みがひどい方はそれから病院や治療院に行くといいでしょう。

 

その後1~2時間に1回のペースで繰り返して下さい。

痛めてから3日は冷やして下さい。


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長年の腰の痛みでお悩みの方

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