すべり症の7つの症状

2015年12月12日 : 腰の痛み

すべり症と言う言葉を聞いたことがありますか?すべり症とは腰の骨(腰椎)が腰本来のカーブを何らかの異常で支えれなくなりすべる(ずれる)状態のことです。すべり症になると繰り返す腰痛、慢性的な腰痛、足のしびれなどを引き起こします。高齢者に限らず、子どもから成人までが引き起こす可能性のあるすべり症。もしあなたがすべり症になったらどのような症状が表れるのでしょう。すべり症の症状について紹介していきます。

 

すべり症の種類

まず始めにすべり症にはいくつかの種類があります。そのほとんどのすべり症が「変性すべり症」と「分離すべり症」と言われるものです。変性すべり症は女性が発症する事が多く、老化などで骨に変性が起き発症します。分離すべり症は分離から2次的に発症するものです。

これら2つのすべり症の症状は似ていますが一部違う症状も表れます。では共通して起こる症状から紹介していきましょう。

 

1.腰痛

まず感じやすいのが腰痛です。同じ姿勢を続けていたり、長い間立ちっぱなしでいると腰のあたりに鈍く重い痛みが表れます。朝は起きるのが辛いと感じます。腰を後ろに反らすと更に痛みが強く出る傾向があります。逆に体を前に倒すと腰やおしり辺りがつっぱっている感じがする時もあります。

ぎっくり腰の「ぐきっ」となった瞬間も実は腰椎がすべった瞬間なのです。しかし、ぎっくり腰の場合はそのすべった瞬間に周りの筋肉が反応して元の位置に戻してくれるのです。

この反射作用によりすべりは戻りますが無理をして頑張った筋肉が炎症を起こして「痛み」「熱」の症状が表れるのです。これがぎっくり腰の正体です。ですので、すべり症の急性期の状態はぎっくり腰にとても近い症状が表れるのです。

 

2.下肢のしびれ

足にしびれが起きます。この場合も片足だけに症状が表れる方や両足に表れる方人によって表れ方も異なります。和室などで正座をしたり足をくずした姿勢を長く続けると「ビリビリ」と足にしびれが走る症状が表れます。

すべった腰椎が坐骨神経にあたり坐骨神経痛を引き起こしている場合もあります。なかなか治らない坐骨神経痛も実は腰のすべり症から引き起こされている場合もあります。

 

3.下肢痛

下肢とは足の付け根から足先のことを言います。その辺りに痛みを感じることです。痛みも両足に出る方や片足だけに痛みの症状が表れる場合もあります。

歩くのも辛い程の痛みが生じることもあります。下肢痛も坐骨神経痛に繋がることもあります。

 

4.歩行障害

上記の腰痛・下肢痛・下肢のしびれなどの症状が強くでることから自力で歩くことが出来なくなります。少しの距離を歩くのにいつもの何倍の時間がかかってしまいます。これはすべり症の症状がひどくなっている状態ですので早急に病院へ行きましょう。

 

5.間欠性跛行

すべり症になると腰部脊柱管狭窄症と同じ様な状態になりますので間欠性跛行の症状が表れます。間欠性跛行とは立ったり動いたり、歩いたりを10分ほどすると足がしびれたり、痛みが足や腰に表れてきます。

少し座って休むと痛みが落ち着きます。しかし病気が進むと安静にしていても痛みが消えなくなってきます。この場合は早い内にすぐに最寄りの病院や治療院での診察を受けましょう。

 

6.排尿・排便障害

これは変性すべり症の場合のみの症状になります。変性すべり症の起こる所には馬尾神経がある場所で尿や便の排尿の機能の為の神経が通っている為に残尿感や頻尿、便秘の膀胱直腸障害が起こることがあります。馬尾神経とは…腰の部分の神経の事です。仙骨まで走ってきた神経がここで分かれていきます。馬のしっぽに見た目が似ていることから「馬尾」と呼ばれているそうです。

 

7.会陰部障害

これも変性すべり症の場合のみの症状になります。馬尾神経障害によるもので、神経を圧迫してしまう事により、股の付け根から陰部にかけてしびれや熱感を持つこともあります。男性では歩いたときに陰茎勃起が起こることもあります。

 

まとめ

いかかでしたでしょうか?すべり症の症状も腰痛だけでなく、足のしびれや歩行障害、排尿や排便障害までを引き起こしてしまう可能性もあるのです。

怖いですね。腰の周りは身体を支える所でもあり、神経も通り道でもあるとても重要なところです。

40代から60代に多いこの病気。やはり筋肉が衰え始める年齢から始まることが多いです。年齢のせいかなと諦めずに、腰の痛み、重だるさ、しびれなどを感じたら「おかしいな、でもすぐに良くなるだろう」と簡単に思わず、おかしいなと思ったら我慢するのはやめましょう。

そのままにしておくと慢性化してどんどん腰椎のすべりがひどくならない様に早めに病院や治療院へ行くことをお勧めします。そして予防の為にも普段から運動やストレッチをするように心がけて腰周りの筋力をつけるようにして、すべり症を防いでいきましょう。

 

 

 

 

 


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