不眠の原因

2015年11月5日 : 未分類

夜、布団に入ってもなかなか眠れない、朝早くから目が覚めてしまって寝つけない、そんな症状が頻繁に起こる不眠の問題。十分な睡眠がとれていなければ、日中の仕事にも支障が出てしまいます。

 

そんな不眠は一体、どのような原因から生じているのでしょうか。不眠の原因はいくつかあり、そのどれか、もしくは複数が合わさることで快適な睡眠を妨げています。そのメカニズムを知りながら、ご自身の不眠の原因についても考えてみましょう。

 

心理的要因による不眠

ストレスや不安といった感情は不眠の大きな原因となります。

 

私たちの活動の多くは自律神経の働きによって支えられています。自律神経は交感神経と副交感神経からなり、この2つの神経がバランスよく働いています。睡眠時は特に副交感神経が活性化し、交感神経が抑制されることによって、質の良い睡眠、十分な休養をとることができます。

 

しかし、ストレスや不安を抱えている人は、寝ようと思って布団に入っても交感神経が活性化し、なかなか寝つけなくなってしまいます。また、なんとか入眠しても、副交感神経を十分に働かすことができていないために、熟眠できない、何度も目が覚めてしまうといった不眠症状を引き起こします。

 

そのため、ストレスの溜まりやすい神経質で細かいことを気にしやすい性格の人に不眠症状が出やすいとされています。また、夜眠れていないことにストレスを感じたり、早く寝ないといけないと思いすぎてしまったりすることで、かえって交感神経を興奮させてしまう悪循環に陥ることもあります。

 

精神医学的要因による不眠

さらに、不安神経症や抑うつといった多くの精神医学的疾患には不眠症状を伴います。これらの疾患では、不眠症状による睡眠不足によって、さらに精神状態に悪影響を及ぼすこともあります。

 

慢性的な不眠症を抱える人の1/3から1/2には何かしら精神医学的な疾患があるとも言われており、単なる不眠かと思っていたら、うつ病であったというケースも少なくありません。うつ病では、不眠症状の中でも、夜間に何度も目が覚めてしまう中途覚醒や朝早くに目が覚めてしまう早朝覚醒が多いとされています。また、朝起きてすぐは無気力であり、夕方になると元気が出てくるという日内変動もうつ病にみられやすい特徴です。

 

体内リズムの乱れによる不眠

また、私たちの睡眠習慣はセロトニンと呼ばれる脳内神経伝達物質と、メラトニンと呼ばれる睡眠ホルモンが鍵となっています。いわゆる体内時計とも呼ばれるのが睡眠習慣であり、このセロトニンとメラトニンの働きによって、毎日決まった時間に目を覚まし、決まった時間に就寝するリズムが作られているのです。

 

この体内リズムの構築は日の光を浴びることがトリガーとなります。朝起きて、日の光を浴びることで、セロトニンが交感神経を刺激し、私たちの脳を目覚めさせてくれます。そして、日の光を浴びてから約14〜15時間後、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌され始めます。メラトニンは夕方から夜とどんどん分泌量が増えていき、午前2時頃にその分泌量がピークになると言われています。このメラトニンが質の良い睡眠をサポートしてくれます。

 

そのため、日光を浴びる時間帯に眠ってしまっているような生活習慣の乱れは体内リズムの乱れ、そして不眠症状を引き起こしてしまいます。また、パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトは非常にエネルギーが強いため、メラトニンの分泌量を減らしてしまいます。

 

身体的要因による不眠

身体の痛みや痒みといった身体症状も不眠の原因となります。骨折ややけどといった外傷による痛み、腰痛のような慢性疼痛も夜間の眠りを妨げます。また、アトピー性皮膚炎のようなアレルギー疾患によるかゆみ、気管支喘息による咳などが不眠の原因となります。

 

特に肥満体型の人に多いとされる睡眠時無呼吸症候群も睡眠の質を大きく低下させます。睡眠時無呼吸症候群は寝ている間にいびきをかく、呼吸が止まる、乱れるといった症状を引き起こすため、例え眠っていたとしても十分に脳や身体を休めることができていません。夕方から夜にかけて、痛い、かゆいといった脚の強い不快感と脚を動かしたという強い衝動にかられるムズムズ脚症候群(レストレッグス症候群)も睡眠を妨げます。

 

また、男性では前立腺肥大症、女性では過活動膀胱などを抱える人に現れやすい頻尿、特に夜間頻尿はトイレにいくために何度も夜間の覚醒を強いられます。

 

薬理学的要因、食習慣による不眠

治療薬として服用している薬に不眠の原因があることもあります。例としては、降圧剤や甲状腺製剤、抗がん剤などに、種類によっては不眠症状をきたすものがあります。このような薬が不眠の原因となっている場合には、かかりつけ医に相談し、薬の種類を変えてもらうなどの対策が必要です。

 

コーヒーや紅茶といったカフェインを含む飲料には覚醒作用があり、摂取時間によっては不眠の原因ともなります。また、タバコに含まれているニコチンにも覚醒作用があるとされています。

 

 


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