女性の卵巣からは妊娠に備えて毎月、排卵が行われています。妊娠しなければ、生理となって、卵子の着床のために準備された子宮内膜などが排出されるようになっています。
これらは、女性ホルモンによって操作されているのですが、その女性ホルモンの分泌が上下する影響でさまざまな不快な症状があらわれると言われていて、それを月経前症候群とよんでいます。症状には精神的なものもあれば身体的なものもあります。軽い症状ですむ人もあれば、日常生活を営むのもままならないような人までいます。生理前にイライラする人は意外に多いのではないでしょうか?
生理前のイライラ、眠気、頭痛、便秘や下痢について詳しく見てみましょう。
月経前症候群に一番多い!イライラの原因
生理前におこるイライラは、排卵のためにプロゲステロンの分泌が急激に促進することが原因だと考えられています。
女性ホルモンであるプロゲステロンやエストロゲンは感情伝達を司る神経物質に作用すると言われていて、作用の仕方は人によって大きく違います。生理直前にイライラするだけで済む人から、月経が終わるまでの間、精神的に落ち着かない人までいるのです。精神的な不調が強い人も少なくなく、月経不快気分症候群(PMDD)と診断名があるほどです。
生理前のイライラの対策
症状の出るタイミングは人によって違うので、自分のパターンを知ることが、対策を立てるために有効になってきます。イライラする時期が予測できれば、その時期はゆったり過ごせるように周囲にも協力をお願いしましょう。自分でもその時期に忙しく過ごさなくていいように、仕事や家事などを調節したいものです。生活の中に、イライラに効く食べ物やエッセンシャルオイル、ハーブティーを取り入れるのもおススメです。
イライラに効く食べ物
・大豆製品やキャベツ
ホルモンの調節に効果があると言われています。
・ブロッコリー、アボガド、バナナ
女性ホルモンの働きで、体内に水分を溜め込もうとします。カリウムには余分な水分を排出させる働きがあります。
・青魚、クルミ、アボガド
緊張を和らげる効果があります。
・アーモンド、クルミ、豆腐、ほうれん草
マグネシウムが不足すると体調を崩してしまいます。
カフェインや砂糖はイライラを強める可能性が高いので、取りすぎに気を付けましょう。
イライラに効くエッセンシャルオイルとハーブティー
不安定な気持ちを落ち着かせる「ベルガモット」や、興奮を抑えたり鎮痛作用もある「ラベンダー」のオイルを自宅や職場のデスクで使用したり、プロゲステロンとエストロゲンの両方に働きかける「リコリス」のお茶を休憩時間に飲んでみてはいかがでしょう。リコリスは海外ではキャンディーとして親しまれているので輸入品を取り扱う食品店をのぞいてみるのも良いかもしれません。
生理前の眠気の原因
基礎体温という言葉を聞いたことのある女性は多いと思います。女性の身体は排卵や生理によって体温が微妙に変化するようにできているのです。排卵や生理を境にして、高体温と低体温の二つの時期に大きく分けられます。高体温になるのは排卵から生理までの時期で、黄体ホルモン(エストロゲン)の分泌が多く黄体期とよばれています。低体温になるのは生理から次の排卵までの時期で、卵胞ホルモン(プロゲステロン)の分泌がさかんで、卵胞期とよばれています。
人間は体温が高いところから低くなる時に眠くなると言われていて、黄体ホルモンが多量に分泌される時期は夜になっても体温が下がりにくく、眠りにつきにくかったり、質の良い睡眠を取りにくかったりします。夜間の睡眠の質が落ちてしまうことで、日中に眠気に襲われてしまうのです。妊娠初期にも同様の症状がみられることがあります。
生理前の眠気の対策
基礎体温をつけて自分のサイクルを知ることが大切です。そして、夜間の睡眠の質を下げないために、規則正しい生活をはじめ、朝日を浴びることで睡眠の質をよくする物質を十分に分泌したり、日中に適度な運動をすることなどが必要です。また、寝る前の3から5時間はカフェインの摂取を避けたほうが無難です。
生理前の便秘や下痢の原因
黄体ホルモン(エストロゲン)は子宮の収縮を抑える働きがあるのですが、それが大腸にも働くことによって、腸の動きが抑えられて便秘になりやすいと考えられています。
また、妊娠に備えて体に栄養分や水分を蓄えようとするために、腸からの水分の吸収が促進されることも、便が固くなり便秘の原因になります。
下痢については、生理直前に抑えられていた腸の動きが活発化することで引き起こされると考えられています。生理中には子宮を収縮させるプロスタグランジンが分泌され、腸も過剰に収縮するので、下痢が続く人も少なくありません。
便秘や下痢の対策
生理前の便秘の対策は、水分をしっかり補給することで便が固くなることを防ぐほかにも、食物繊維であるゴボウやキャベツなどや腸内細菌を整えるヨーグルトを積極的に摂取するのが有効です。普段から排便のリズムを整えておきましょう。
下痢については、腹部を温めると効果があります。生理の時期は、腹部だけでなく、体全体を冷やさないように気をつけましょう。
冬は足浴などで抹消を温めることで体も温まります。夏には生理中は冷房の設定を一度上げたり、職場にストールを持参して足元を暖かくするなど工夫しましょう。
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