2015年11月14日 : 頭痛
みなさんは頭痛がおきてつらいにもかかわらず、
仕事や育児・家事を
こなさなければならない状況がほとんどではありませんか?
そんな時
頼りになるのが、薬局でもコンビニでも簡単に手に入る頭痛薬だと思います。
もしかすると女性の方は特に
頭痛薬をポーチなどに入れて常備されている方もいるのではないでしょうか。
「自分は頭痛持ちだから」と薬を飲むことが
あたりまえのような習慣になっていませんか?
その行為は大変危険です!
少しでも頭が痛くなると頭痛薬をのむという毎日を送っていると
かえってその症状を悪化させてしまうかもしれません。
頭痛薬を月に10日以上のんでいる場合には
「薬物乱用頭痛」になっている可能性が高いと思われます。
そもそも薬物乱用頭痛とはどのようなものかご存知でしょうか。
頭痛薬というのは、脳の神経にある痛覚というものに対して
ブロックしてしまうということです。
そのブロックのおかげで痛みが脳に伝達することができず
痛みを感じないという仕組みです。
ですが、
そのブロックを毎日毎日行っているとその神経がブロックに対して慣れてしまい(痛み止めに対する感度が低くなる)
薬の意味がなくなってしまいます。
例えば、すごく美味しいものを食べたときの
一口目はなんともいえない美味しさでしょう。
でも、それが目の前に大量にあったとして
きっと全て食べ終えるときには一番初めに感じた感覚はないと思います。
それはその美味しさを長時間大量に感じたことによって脳が慣れてしまったということです。
これが感度の低下を意味します。
この仕組みを理解しないまま、
痛み止めが効かなくなった=もっと多く強い痛み止めをのまなければならない
というような変換はしないでください。
そうしてしまうと、それがどんどん悪循環に陥り、日常生活をするにあたって頭痛薬が手放せなくなり薬に対して欲する状態になってしまうことを
「薬物乱用頭痛」といいます。
では自分がその薬物乱用頭痛になっている可能性があるかのチェックをしてみましょう。
①朝起きたときには既に頭痛がしている。
②以前までは痛み止めが利いていた薬が今は効果を感じなくなった
③夜中に頭痛で目が覚めてしまう
④頭痛の痛みの度合い・痛む場所・性質が変化している
⑤月に15日以上頭痛が起きている
⑥月に10日以上頭痛薬をのんでいる
⑦頭痛薬の量を増やしたにもかかわらず以前より痛みがひどくなった。
⑧以前までは月に数回偏頭痛が起きていた
⑨2日に1回のペースで頭痛薬をのみそれを三ヶ月以上つづけている。
このような症状があてはまる方は薬物乱用性頭痛になっている可能性が高いです。
これは、市販薬に限りません。
医師の方でもこの「薬物乱用性頭痛」というのを意識せず薬をたくさん処方し患者様の症状を長引かせたり改善しなかったりなどがあるので注意が必要です。
一度薬物乱用性頭痛になると治療が大変です。
まず、原因の薬をやめなければなりません。
ですがその反動で激しい頭痛や嘔吐などが起きる場合があるので、
予防薬や原因となっていた薬とは別の投与が必要になります。
最初はつらいと思いますが徐々に改善され毎日の頭痛がなくなり、
もとの頭痛の症状になりその対処に入っていくという段階になります。
治療は本人が大変な思いをするに加えて再発しやすいのが難点です。
日ごろから頭痛薬ののみ過ぎに注意することを意識し、
頭痛薬を痛くなる前の予防薬として摂取しないことが大事です。
あと、薬局などで頭痛薬を購入される場合は単一の主成分を選びましょう。
主成分が多数複合されているものや、カフェインがふくまれているものは
避けるようにしましょう。
薬物乱用頭痛にならないためには、
今頼っている薬が原因かもしれないなど
常日頃の習慣を見直していくことが大事です。