2015年10月12日 : 肩こり
パソコンやスマートフォンの普及に伴い現代人の多くが頭を悩ませている肩こり、その生活習慣の特徴から“同一姿勢”や“眼精疲労”“運動不足”が原因となって肩こりを引き起こしてしまうことが多いです。その他にも頸椎症や頸椎椎間板ヘルニアといった疾病に伴う肩こりも存在しますが、まずはこの3つの原因について見ていきましょう。
1.同一姿勢
長時間のデスクワークや運転など、同じ姿勢をとり続けることが肩こりの原因となります。
私たちの頭の重さはだいたい5〜6kg程度であり、この頭を首と肩で支えています。この重さの頭を長時間同じ位置で保持し続けるには、首周り、肩周りは同じ筋肉を収縮させ続ける必要があります。特に日本人の骨格は肩幅が狭い華奢な体型であるため、筋肉への負担も大きくなりやすいとされています。
筋肉は収縮をし続けることによって、どんどん緊張が高まり硬くなってしまいます。そうして硬くなった筋肉は血流が阻害されやすく、新鮮な血液が行き渡らないことによって筋肉に十分な酸素が供給されずに肩こりを招いてしまいます。
特に猫背の姿勢の人や、机と椅子の高さが身体にマッチしていない人はデスクワークの際などに、首を前に突き出した姿勢をとりやすくなります。この姿勢は特に首や肩の筋肉を緊張させやすく、長時間この姿勢をとり続けることで肩こりを誘発します。
対処法としては、やはりこまめに肩や首を動かすことでしょう。首を大きく回してみたり、肩をぐるぐると回してみたり、軽い体操で筋肉への血流を良くしましょう。
2.眼精疲労
細かい文字やパソコンの画面を見続けると、眼の周りの筋肉が緊張し、それに伴い首回りの筋肉も緊張していきます。特に、パソコンの場合は光源を見続けることになるので、さらに眼とその周りの筋肉への負担は大きくなります。実際、毎分15〜20回とされている人の瞬きは、パソコン作業中は毎分1〜2回にまで減少するといわれていることからも、特に眼精疲労を招きやすいことがわかります。
この眼精疲労からくる肩こりの対処法としては、眼を休めることが大切です。少しの間、眼を閉じて休ませることや、こめかみのあたりを指の腹で軽くマッサージすることなどが効果的です。また、ずっと近くを見続けている場合には、窓の外などの遠くを眺めるのも良いでしょう。
3.運動不足
デスクワークや車通勤などの同一姿勢、眼精疲労を招く生活習慣は同時に、運動不足の原因ともなります。
運動不足の筋肉では、血流が低下してしまい老廃物も溜まりやすくなってしまいます。また、筋肉は使わないとすぐにやせ細ってしまうため、運動不足は首周り、肩周りの筋力低下も引き起こします。首周り、肩周りの筋力が低下すると、当然日常生活による負担は大きくなるため、身体の姿勢を維持するだけでも筋肉が硬くなっていきます。
運動不足の対処法はもちろん運動をすることです。ジョギングや体操といった軽めの負荷の運動で構いません。それが難しいということであれば、毎日の通勤で少しだけ階段を使ってみましょう。
肩こりの原因の多くは私たちの普段の生活習慣の中に隠れています。自らの生活習慣を見直し、肩こりの原因を考えてみましょう。