整体師が教える強直性脊椎炎になった時の改善方法

2016年1月9日 : 肩こり,腰の痛み

脊椎や仙腸関節、股関節、肩関節、筋肉の腱や靭帯の骨付着部を中心とした慢性の炎症を引き起こす強直性脊椎炎。日本では国の指定する難病の1つでもあります。臀部や腰を中心として、背中や股関節、膝関節、肩関節など、全身の広範囲へと炎症性の痛みが広がっていく疾患でもあります。また、強直性脊椎炎の重症例では疾患の進行とともに、脊椎や各関節の骨壊死、癒着によって可動性が低下し、最終的には運動性が消失する強直と呼ばれる状態へと向かっていきます。

 

このような重症例では、頸椎・胸椎・腰椎の強直や可動性低下によって、前を向くことや上を向くことが困難となるなど、日常生活への支障をきたすこともあります。また、強直性脊椎炎は10代〜20代で発症することも多く、就学・就労において、身体的だけでなく心理的にも困難に直面することもあります。しかし、その一方で、強直性脊椎炎の進行は比較的ゆっくりであり、日常生活や労働を工夫しながら行っているケースも非常に多いです。この強直性脊椎炎の患者が、日常生活を送る上ではどのような注意点、工夫があるのでしょうか。

 

強直性脊椎炎と運動

強直性脊椎炎の患者は、身体を動かすことで、痛みなどの症状が和らぐことが多いです。また、運動は身体機能や心肺機能の維持にも効果的であるため、できる範囲で身体を動かしていくことは大切です。格闘技やラグビーのような他者との激しい接触があるスポーツは避けるべきですが、他に趣味としているスポーツがあるのであれば、自分の好きな運動を定期的に行うことをオススメします。また、特に行っているスポーツがなければ、ただ歩くだけでも効果的ですし、水泳や、水中を歩くことも有効です。

 

また、強直性脊椎炎の方に効果的な体操というものもあります。できるだけ頻繁に身体を動かし、可動性の低下を避けるためにも、動かすことができる関節全てを動かすことを心がけましょう。

 

強直性脊椎炎と姿勢

強直性脊椎炎の患者の日常生活においては、姿勢について特に気をつけることも重要です。痛みを和らげるため、そして、脊椎の変形や強直を防ぐためにも、できるだけ不良姿勢を避ける必要があります。

 

基本的には、立っているとき、座っているときともに、脊椎をまっすぐにするように意識します。ただし、長時間の同じ姿勢の保持が難しいという特徴があるため、痛みを緩和させるためにもこまめに身体を動かすことも必要です。鏡で確認したり、他者に確認してもらったりしながら、背筋がまっすぐ伸びた姿勢を意識しつつ、頻繁に身体を動かすことにも気をつけましょう。座る椅子は、できれば頭まで支えることができるような背もたれの高いものが良いです。また、クッション性がありすぎると、かえって姿勢が乱れることにもなりますので、クッションは硬めのほうが良いとされています。

 

また、車の運転をする際にも、30分〜1時間に一度は、外に出て身体を軽く動かすのが良いとされています。ハンドルを握った姿勢というのは、気がつかないうちに肩甲骨を外側へと引っぱり、背中の丸まった姿勢を誘導しやすくなっています。そのため、外に出て背伸びの運動などを行うことがオススメです。また、ずっと車の中で座った姿勢を保持しているので、股関節、骨盤を真っすぐに伸ばすことも意識しましょう。

 

床の上にあるものを拾うときには、できるだけ背筋を曲げずに拾うように意識することも大切です。背中を丸めて床に手を伸ばすのではなく、膝を曲げて背筋を伸ばしたまま拾う癖をつけましょう。また、ちりとりや箒などはできるだけ柄の長い、身体を曲げなくて済む物を使用しましょう。自助具として、床の物を拾うためのリーチャーや、靴下を履く際のストッキングエイドを利用することも効果的です。洗面台や調理台、普段使用する棚やスイッチの位置なども、可能であれば背筋を伸ばしたまま操作できる位置に調整することをオススメします。

 

強直性脊椎炎と睡眠

就寝時には、基本的には仰向けで寝るのが良いとされています。このときも、できるだけ背筋がまっすぐ伸びている姿勢を心がけた方が良いです。また、枕が高いものであると、その分背筋が曲がってしまいます。安眠を邪魔するほどのものは逆効果ですが、できれば低い枕の方が良いとされています。また、可能であれば、朝晩に20分ほどうつ伏せの姿勢をとることも推奨されています。これは、脊椎の後ろ向きのカーブが増強するのを防ぐためです。加えて、起床後には、まず伸びの運動を行い、脊椎をまっすぐに伸ばすストレッチを行いましょう。

 

強直性脊椎炎と呼吸

強直性脊椎炎の患者は、脊椎の可動性の低下により胸郭の運動も阻害されやすくなります。これは拘束性換気障害という呼吸障害、さらには肺合併症の危険性をも高めます。そのため、毎日数回でも良いので、深呼吸を行いましょう。このとき、肋骨の動き、胸郭の広がりをできるだけ意識しましょう。また、喫煙は胸郭の可動性低下を助長してしまうため、できるだけ禁煙をするのが良いでしょう。

 

 

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