椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

2015年10月23日 : ヘルニア

頸椎や腰椎ある椎間板が避けてしまい、中にある髄核が神経を圧迫している病態が椎間板ヘルニアです。この椎間板ヘルニアが発症する原因には、姿勢の乱れや筋肉の硬さが背景となっていることが非常に多いです。不良姿勢や凝り固まった筋肉による運動の制限が、骨や関節、椎間板にかかる負担を増大させてしまっているのです。

 

そこで、頸椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアになるのを防ぐためのストレッチ法を考えてみましょう。

 

ただし、今回ご紹介するストレッチ法はあくまでも一例です。骨格の乱れや筋肉の硬さなどは人それぞれなので、やってみてかえって強い痛みを感じるようであれば、そのストレッチ法は避けた方が良いでしょう。また、ストレッチはリラックスして、ゆっくりと筋肉を伸ばしていくのが適切な方法になります。焦って無理矢理に力を加えてしまったり、反動をつけて行ったりしないように注意しましょう。

 

頸椎椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

まずは頸椎椎間板ヘルニアにならないためのストレッチです。

 

現代人の多くはスマートフォンの操作やパソコンの使用によってストレートネックと呼ばれる頸椎のアライメント(位置関係)の乱れた状態になりやすいとされています。人の頸椎は本来、軽く前方に凸のカーブした形をとっており、このカーブを作ることで頭の重さを効率よく支えたり、首の滑らかな動きを補助したりしています。ところが、スマートフォンの操作のためにうつむいた姿勢や、長時間のパソコン作業によってこのゆるやかなカーブが失われかけている人が非常に多いのです。頸椎が本来持つカーブを失ったストレートネックは骨や靭帯、椎間板に過剰な負荷をかけるため、頸椎椎間板ヘルニアなどの頸椎疾患を引き起こしやすくなってしまいます。

 

そんな状態を予防するための、首周りのストレッチをご紹介します。ストレッチを行う際は、椅子などに座って、まずは座った姿勢を正してください。背筋を真っすぐにして猫背にならないように注意してストレッチを行いましょう。

 

まずは、後頭部を手のひらで包むように、頭の後ろで両手を組みましょう。その状態で下を向くように頭を前方に倒します。そこから、ゆっくりと後頭部を下向きに軽く抑えていきます。首の後ろから背中にかけて、縦向きの筋を伸ばしていきます。

 

次は頭を右側に倒しましょう。これだけでも、じっくり倒していくことで首の左側の筋が伸ばされるかと思います。もう少し伸びそうであれば、右手を左のこめかみに当ててさらに首を右へと傾けます。同じように次は頭を左側に倒します。これも必要に応じて、左手を使って助けてあげながら、首の右側の筋を伸ばしていきましょう。

 

最後は思いっきり上を見上げましょう。首の前側の筋を伸ばしていきます。首の前の筋が十分に伸びてきたら、次は上を見上げたまま首を少し右へと傾けてみましょう。これも首のやや左側の筋がよく伸ばされるのではないでしょうか。同じように、上を見たまま首を左へと傾けることで、やや右側の筋を伸ばすことができます。この時に伸ばされる筋肉は、うつむいたスマートフォン操作やパソコン作業によって非常に縮こまりやすい筋肉になります。

 

このようなストレッチをゆっくりと息を吐きながら繰り返して行いましょう。

 

腰椎椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

次は、腰椎椎間板ヘルニアや腰痛を防ぐためのストレッチ方法です。

 

ハムストリングスという筋肉をご存知でしょうか。太ももの後ろ側にある非常に大きな筋肉であり、短距離走のようなダッシュ動作などで非常に重要となる筋肉です。有名な筋肉なので、名前は知っているという方も多いかもしれません。このハムストリングスは実は厳密には筋肉自体の名前ではなく、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋と呼ばれる3つの筋肉をまとめた総称になります。このハムストリングスは、骨盤のお尻の部分から太ももの裏側を通って膝の後ろへと走行しています。腰ではなく、太ももの裏側にある筋肉なのですが、実はこのハムストリングスが腰痛を防ぐために、とても重要なのです。

 

身体が硬いという人なら特に硬く伸びにくいのがこのハムストリングスです。立った姿勢から膝を曲げずに前屈した場合、指先が床まで届かない方はハムストリングスが硬いのが原因であることがほとんどです。実際、指先が床につかない方は、太ももの後ろがすごく伸ばされる感じがするのではないでしょうか。このハムストリングスは前述の通り、骨盤に付着して太ももの後ろを走行しています。実は、硬くなったハムストリングスは知らず知らずのうちに骨盤の動きを制限してしまっているのです。そして骨盤の動きが制限された際に、それをかばって負担が増加するのが腰なのです。

 

ハムストリングスのストレッチ方法は簡単です。まずは、脚をまっすぐに伸ばして床に座りましょう。その姿勢から、指先でつま先を触るように身体を前屈していきます。一気に反動をつけて行うよりも、息を吐きながらゆっくりと身体を倒していった方が効果的です。

 

次は膝を伸ばしたままで、両脚を左右に大きく広げましょう。まずは右のつま先を両手で触るように身体を右前方へと屈めていきます。その次は、同じように左のつま先を両手で触るように左前方へと身体を倒します。

 

ゆっくり、じっくりとハムストリングスを伸ばして、腰椎椎間板ヘルニアになるのを防ぎましょう。ストレッチは一度に思いっきりやるのではなく、定期的に継続して行うことが重要です。お風呂上がりなど、決まった時間にストレッチを行う習慣をつけるのも良いかもしれません。

 

 

 

 

椎間板ヘルニアが病院で治らない場合はどんな治療院に行けばいいのか

2015年10月23日 : ヘルニア

私たちの身体は脳から出た命令が神経を介して、筋肉に行き届くことで細やかな動きからダイナミックな動きまでを、脳のイメージの通り再現しています。この脳から出た信号を届ける神経は脊椎(背骨)の中を脊髄として走行し、脊髄から枝分かれした神経が脊椎の間から外に出て、腕や脚、お腹、背中などの筋肉や皮膚へと届いています。

 

この脊髄を守っている脊椎は椎骨という骨と椎間板と呼ばれる線維軟骨組織からなっています。椎間板ヘルニアとは、この椎間板が裂けてしまい、中にある髄核組織が外に脱出し、神経を圧迫してしまった状態です。根本となる脊髄自体の圧迫や枝分かれした神経の圧迫により、手足にしびれや痛み、運動麻痺などの様々な症状を呈します。

 

このような椎間板ヘルニアになってしまった時、病院以外にどのような治療院で対応してもらえるのでしょうか?

 

ペインクリニック

椎間板ヘルニアに限らず、あらゆる疾患において、痛みの管理というのは非常に重要になります。動作時などに痛みがあることは、運動を制限し、仕事やスポーツのパフォーマンスを低下させ、さらには慢性的なストレスの原因にもなります。また、痛みは精神状態にも影響を及ぼし、沈んだ気持ちやうつ傾向になりやすくなってしまいます。そういった痛みの対処の専門家が“ペインクリニック”です。ペインクリニックは主に麻酔科医が中心となって治療を行う、いわば痛みの専門外来といった位置づけになります。

 

ペインクリニックでは、首や腰の痛みの訴えに対して、病院の整形外科と同様にレントゲンやMRIなどの画像所見を用いて診断を行います。この結果をふまえ、神経ブロック注射を中心として痛みを緩和する治療を行っていくのがペインクリニックです。

 

椎間板ヘルニアとは、前述の通り、飛び出した髄核が神経を圧迫することで痛みが生じています。そのため、この圧迫による神経の炎症を抑えることで、症状が緩和する場合も多く、神経ブロック療法による保存療法で治療可能なケースも多いです。神経ブロック療法は、局所麻酔薬を神経やその神経周辺に注射することで痛みを取り除く治療法になります。椎間板ヘルニアに対する神経ブロック療法はそのターゲットとなる部位によって、硬膜外ブロック療法、神経根ブロック療法、椎間板造影ブロック療法などの様々な種類があり、その患者の状態を診ながら、適切な治療法を選択します。

 

接骨院

椎間板ヘルニアになりやすい人には、ストレートネックや猫背、腰椎の過剰な前彎などの姿勢のゆがみや骨格系の異常をきたしていることが多いとされています。さらに、姿勢の乱れにより、腰への負担が増大することや、筋肉を正しく使えていないことなどにより、筋肉が硬くなった過緊張状態に陥りやすくもなっています。硬くなった筋肉はさらに、神経を圧迫し、痛みを増強させる上、痛みによる刺激がさらに筋肉の緊張を高めてしまうという悪循環を引き起こします。

 

椎間板ヘルニアの症状に悩まされている人の多くは、このような筋肉、骨格系の問題をその背景に抱えています。接骨院は柔道整復師によって開業されている治療院であり、筋肉や骨格に対しての治療を行います。柔道整復師は柔術の知識に基づいて骨や関節、筋肉、腱、靭帯などに関する問題を治療するための国家資格であり、その技術と経験をもとに徒手にて治療を行います。骨格のゆがみや筋肉の緊張を取り除くことで、神経の圧迫を解消し、症状の緩和を促します。

 

カイロプラクティック

また、近年日本でも増加してきているカイロプラクティックも筋、骨格、神経系に対する深い知識をもとに治療が行われます。カイロプラクティックは特に脊椎ヘルスケアの専門家であり、生体力学的、神経科学的、解剖学的な視点を踏まえて、脊椎を中心とする骨格のゆがみを整えることで、神経の働きを回復させることに重きをおいています。関節アジャストメントや脊椎マニピュレーションと呼ばれる徒手治療をはじめ、体操療法や患者教育などを含めた、脊椎調整から症状を改善し、健康を作ることを専門としています。椎間板ヘルニアに対しても、多くの治療法の研究が進められており、神経の除圧効果や症状の改善が期待されます。

 

最後に

一言に、椎間板ヘルニアといっても、その障害されている部位や神経圧迫の形態、程度は様々であり、症状の出方も人によって異なります。椎間板ヘルニアに対しては、多くの治療法がありますが、ある人にとって非常に効果的であった治療方法が他の人に対しても、同じ効果を生み出すとは限りません。また、不適切な治療は神経のさらなる圧迫や症状の悪化を招く可能性もあります。治療を継続しても大きな変化がない場合や、調子が悪くなってきた場合には、他の治療院を訪れるのも良いでしょう。自らの症状の経過を注意深く観察し、場合によっては複数の専門家の意見を取り入れながら、自分に合った適切な治療方法を見つけることが大切です。

 

 

痛みのある椎間板ヘルニアになったら出る2つのパターン

2015年10月23日 : ヘルニア

人間の脊椎(背骨)は33個の椎骨と呼ばれる小さい骨が連なり合ってできています。椎間板はこの椎骨と椎骨の間に存在する円板状の線維軟骨であり、この椎間板が椎骨にかかる衝撃を吸収したり、脊椎の柔軟な動きをサポートしたりしてくれています。

 

椎間板ヘルニアは加齢や衝撃が原因となって、この椎間板の中から髄核組織と呼ばれるものが外に突出してしまい、神経を圧迫している状態を指します。身体を支配する神経は大元の脊髄として脊椎の中を走っており、椎骨と椎骨の合間から外に出てきて、手や脚へと広がります。椎間板ヘルニアでは、この大元の脊髄や外に出ていく神経が突出した髄核によって圧迫されることで、痛みやしびれ、運動麻痺といった症状が引き起こされます。

 

椎間板ヘルニアは主に頸椎、腰椎において生じやすい疾患であり、その発症部位によって症状が異なります。また、神経の圧迫の仕方、程度は人によって様々ですので、同じ椎間板ヘルニアであっても、症状の出方というのは人によって異なります。

 

ここでは、頸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアのそれぞれの痛みをはじめとする症状についてご説明します。

 

頸椎椎間板ヘルニアの症状

頸椎椎間板ヘルニアは、髄核が後方もしくは後側方へと脱出して、神経を圧迫することが多いとされています。特に30〜50歳代の男性に発症しやすいです。

 

頸椎症状としては、後頭部や頸部を中心に背中にかけての痛みやしびれを引き起こします。また、首を動かすことで痛みが強くなるという特徴を持ち、反対に安静にしていると痛みが治まります。さらに、主に上半身の運動や感覚を司る神経が圧迫されることによって、肩甲骨周りから腕全体に痛みが広がるほか、しびれや感覚障害などの症状も引き起こします。この神経の圧迫は片側を主とし圧迫することが多く、それに伴い痛みやしびれ、感覚障害といった症状も片側のみに現れることが多いとされています。また、両側に症状が現れた場合にも、より神経圧迫の強い側の症状が強くなります。さらに、手先のしびれや痛み、動かしにくさなどから、字が書きにくい、ボタンがとめられない、箸が上手に使えない、などの日常生活での問題も生じてきます。

 

また、脊髄自体を圧迫している際には腕だけでなく、脚にまでしびれなどの症状が広がる場合もあります。この際の症状は痛みよりもしびれが主となります。脊髄の圧迫が強い場合では、歩くことが難しくなったり、階段の昇り降りに手すりが必要となったりすることもあります。また、さらに障害が進行すると、膀胱直腸障害と呼ばれる排便や排尿がコントロールできない状態を引き起こすこともあります。

 

腰椎椎間板ヘルニアの症状

腰椎の椎間板ヘルニアは20歳代、30〜40歳代、50〜60歳代の順に活動性の高い男性に多いとされています。幅広い世代で発症しやすく、比較的若年であっても罹患しやすいという特徴があります。

 

腰椎椎間板ヘルニアによる疼痛は腰の痛みと片側の脚の痛みが主となります。多くの患者においては、運動や労働によって痛みが悪化し、休息を取り安静にすることで痛みが治まる傾向にあるとされます。

 

腰椎椎間板ヘルニアの経過としては、突然急激に痛みが強くなる場合と少しずつ痛みが広がってくる場合があります。突然痛みが強くなるケースとしては重いものを持ち上げた際や身体を激しく捻った際などのその刺激によって激しい痛みが誘発されます。その多くは、慢性の腰痛が繰り返し生じている中で、様々なきっかけによって激しい腰痛と脚の痛みに襲われ、発症することになります。その直後は動くこともできないような激しい腰痛にみまわれますが、1〜2日で腰の痛み自体は軽減していき、その後は神経の圧迫による脚の痛みとしびれが主な症状となります。

 

ゆっくりと進行していく場合には、最初は同じ姿勢を長時間維持することで違和感を覚えます。座った姿勢や立った姿勢で長時間を過ごすことで、腰から臀部、脚にかけて重苦しいような痛みが徐々に生じます。この症状が進行することで、徐々に痛みの範囲や程度が拡大していきます。

 

また、腰椎椎間板ヘルニアの方はその痛みをかばうことから動きにも特徴が見られやすいです。歩く際も痛みの強い腰や脚をかばうように、腰に手を当てたり、上半身をかがめて片側の膝を曲げたまま歩いたりします。また、前かがみになるような腰を曲げる姿勢、腰を捻るような動作で痛みが引き起こされるため、これらの動作を避けようとして不自然な姿勢、動きがみられやすくなります。咳やくしゃみで激しい脚の痛みが生じる、デジェリーヌ徴候と呼ばれる症状も、腰椎椎間板ヘルニアに特徴的な痛みの1つとして挙げられます。

 

また、ヘルニアによる神経圧迫が重度化すると、両脚に非常に強いしびれや感覚障害、運動麻痺を引き起こします。さらに、尿閉や残尿、尿漏れなどの排尿障害、ひどい時には尿意や便意を感じることができずに失禁してしまうような膀胱直腸障害を招くこともあります。

 

 

 

椎間板ヘルニアになったらどんな病院に行けば良いか?

2015年10月23日 : ヘルニア

首が痛い、腰が痛い、手や脚がしびれる、私たちは日常生活において様々な症状に悩まされています。特に、人は年をとるにつれ、必ずと言っていいほど身体の不調を感じやすくなります。また、腰痛に至っては、一生のうちに80%の人が腰痛になると言われるほど、ほとんどの人に当てはまる問題です。

 

そんな腰痛や脚のしびれは腰椎椎間板ヘルニア、首・背中の痛みや手先のしびれは頸椎椎間板ヘルニアの症状である可能性があります。このような椎間板ヘルニアを疑う症状がみられる場合にはどのような病院を受診すれば良いのでしょうか?

 

椎間板ヘルニアによる受診は整形外科を

私たちの身体には脊椎にかかる衝撃の吸収や脊椎の動きのサポートを行ってくれる椎間板という線維軟骨組織があります。椎間板ヘルニアはこの椎間板の中にある髄核と呼ばれる組織が突出してしまうことで神経を圧迫している病態です。椎間板は加齢に伴い弾力性が失われ、ヘルニアを発症しやすくなります。また、若年者であっても激しいスポーツなどによって、特に腰椎部分の椎間板ヘルニアを引き起こすことが少なくありません。

 

椎間板ヘルニアは頸椎もしくは腰椎で生じることがほとんどです。頸椎椎間板ヘルニアであれば、首周りから肩甲骨周り、腕、手先にかけての痛みやしびれ、腰椎椎間板ヘルニアでは腰から足先にかけての痛みやしびれが主な症状となります。このような椎間板ヘルニアを疑う症状に悩んでいる場合は、まず病院の整形外科を受診することをオススメします。

 

椎間板ヘルニアには一般に整形外科疾患と呼ばれるタイプの疾患であり、病院の診療科においては整形外科が専門となります。整形外科は身体を作る軸となる骨や関節などの骨格系、そしてそれを取り囲む筋肉や神経などの“運動器”の機能の改善を主目的として治療する科になります。なお、整形外科の中でも、手や腕のケガに強い“手の外科”や“肩関節外科”、脚を得意分野とする“股関節外科”“膝関節外科”“足の外科”、脊椎と脊髄を扱う“脊椎外科”そのほかにも、“スポーツ医学”“リウマチ外科”“骨・軟部腫瘍外科”“骨代謝外来”などの様々な専門分野に分かれます。病院を受診する際の一般的な診療科は整形外科となりますが、椎間板ヘルニアはその中でも脊椎外科が適した専門分野であるといえます。

 

では、整形外科を受診すると、具体的にどのような検査や治療を受けることができるのでしょうか?

 

椎間板ヘルニアの検査

椎間板ヘルニアの整形外科での診察はその症状についての問診と画像所見によって行われます。痛みやしびれなどの症状がどの部位に生じるのか、また、どういった動作をした時に症状が強くなるのかを問診によって詳細に探ります。

 

画像所見は単純X線撮影やMRI検査、脊髄造影などの検査方法が一般的です。単純X線像による所見は椎間板ヘルニアに対して、その病態を詳細に評価することは難しいとされていますが、類似した症状を示すその他の疑わしい疾患を除外するために使用されることもあります。MRI検査は椎間板ヘルニアのような椎間板の変性に対して非常に優れた画像診断の方法となります。突出してしまった髄核組織や脊髄の圧迫の程度などを詳細に描出してくれます。脊髄造影では、造影剤を用いて脊髄の通る通路の変形や部分欠損、陥凹や断絶がないかどうかを確認します。

 

椎間板ヘルニアの治療

整形外科での椎間板ヘルニアの治療は、頸椎椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアともに保存療法と手術療法の大きく2種類に分類されます。

 

頸椎椎間板ヘルニアの保存療法としては、まず頸椎部分の安静が必要となります。首の曲げ伸ばしを避けるように指導を行い、必要であればプラスチック製の頸椎カラーなどを使用して頸椎の運動を制限します。その他にも薬物療法やブロック療法、牽引療法などによって症状の緩和を促します。しかし、保存療法による改善が期待しにくく、片側の腕の運動麻痺や感覚障害、持続する激しい痛みや歩行への障害、排尿障害などを呈した場合には、手術療法の適応となります。

 

腰椎椎間板ヘルニアに対しても保存療法はまずは安静にすることから始まります。激しい運動を抑えながら、薬物療法やブロック療法を併用することで疼痛の軽減に努めます。また、腰への負担を軽減できるように、普段の生活からひねり動作や前屈みを予防するような動き方の指導や、軟性コルセットの着用による腰部の安定性の改善を促します。しかし、明らかな運動麻痺が生じている場合や耐えられないほどの激痛がある場合、膀胱直腸障害などの症状がある場合には手術療法が選択されます。また、患者の年齢や生活環境、個人的要因や社会的背景、患者自身の希望などによって比較的早期に手術療法を行う場合もあります。3ヶ月程度の保存療法によって明らかな改善が得られないようなケースでも医師と患者の話し合いによって手術を決断することも少なくありません。

 

当院では手術をしなければならない方も改善していますので安心してくださいね。

 

 

椎間板ヘルニアにならない為の3つの運動法

2015年10月23日 : ヘルニア

運動が健康に良い、運動不足が健康に悪い、というのはもはや多くの人が知るところとなっています。運動不足はメタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧といった生活習慣病を引き起こすほか、より重大な心疾患や脳卒中、さらには寿命の低下とも関連しています。

 

運動不足は脊椎(背骨)を支えてくれている首周りや腰周りの筋肉の弱化にもつながります。筋肉による補助を失うことで、普段の生活における脊椎、椎間板への負担は増加し、椎間板ヘルニアにもなりやすくなります。また、反対に緊張して凝り固まった筋肉や骨格のゆがみも身体の軸である脊椎への負担を増加させてしまいます。そして、緊張して硬くなった筋肉や悪くなった姿勢に対しても適度な運動は有効です。そこで、椎間板ヘルニアにならないために、有効な運動法を見ていきましょう。

 

今回ご紹介するのは、椎間板ヘルニアにならないための運動法です。すでに椎間板ヘルニアを発症している場合、特に痛みや炎症の強い急性期においては安静が治療の第一歩となるケースが多いです。また、誤った運動を繰り返すことによって椎間板ヘルニアをさらに悪化させてしまう恐れもあります。椎間板ヘルニアが疑われるような症状がある場合には、その症状の経過に注意しながら、専門家の意見を踏まえて運動を行いましょう。

 

1.頸椎椎間板ヘルニアにならない為の運動法

頸椎椎間板ヘルニアは特に、その発症直後は安静が重要となります。そのため、首周りの痛みや手のしびれなどの症状がある場合には、自己判断のみで運動を行うことにはリスクがあります。

 

頸椎椎間板ヘルニアにならないためには、近年のパソコンやスマートフォンの普及に伴う長時間の不良姿勢や筋肉の過緊張状態を改善するのが効果的です。特にパソコン作業やデスクワークの多い方は猫背や巻き肩と呼ばれる不良姿勢になっていることが多いです。肩甲骨の位置関係の乱れや、肩甲骨周りの筋肉の緊張状態は、隣接している頸椎への負担を高めてしまいます。

 

肩甲骨周りの筋肉をほぐし、肩甲骨の動きを良くするのにはまず、肩をすくめる運動が効果的です。両肩が耳に近づくように、肩甲骨ごと真っすぐ真上に引き上げます。この際、腕には全く力を入れずに脱力しておきます。上まで上げ終わったら、そこで一旦動きを止め、一気に力を抜きましょう。腕の重みで肩がストンと落ちてきます。上げて、脱力、この運動を繰り返して行います。

 

また、腕をぐるぐると回す運動も良いでしょう。この時、肩から先を動かすのではなく、肩甲骨全体を動かすように意識してみてください。はじめは難しくても、意識して動かしていくうちに、少しずつ肩甲骨の動きも柔軟になっていきます。

 

運転やパソコン作業など、長時間同じ姿勢をとっていた後には、こうして肩周りをほぐしてあげるのが非常に効果的です。

 

2.腰椎椎間板ヘルニアにならない為の運動法

腰椎椎間板ヘルニアを防ぐためにも、腰周りの筋肉を使うことは重要です。長時間座ったままの同じ姿勢は、頸椎と同様に腰椎への負担も増加させてしまいます。また、凝り固まった筋肉は血のめぐりを悪くし、腰痛を引き起こしやすくなるので注意が必要です。

 

簡単に行える腰の運動はまずは前屈です。足を肩幅ほどに開いて立ち、指先が地面に届くように上半身を屈めます。大切なのは、筋肉をほぐしてあげることなので、無理のない範囲でゆっくりと繰り返します。前屈の次は、反対に後屈運動です。足を肩幅に開いたまま、手をお尻にあて、体全体を反らせるように上を見上げましょう。こちらも痛みの出ない、無理のない範囲内で結構です。最後は上半身を左右に捻りましょう。反動をつけて無理に捻る必要はありませんので、しっかりと腰が伸びているのを実感しながら身体を動かしましょう。

 

また、腰周りの筋肉を使う運動としてもう1つオススメしたいのがウォーキングです。

 

3.ウォーキング

歩くということは、とても簡単に行うことができ、非常に効果的な運動様式です。歩みを進める脚の筋肉はもちろん、身体の中心である腰周りの筋肉をとても効率よく使うことができます。ウォーキングはその他にも、重力に抗して身体を支える背中や首回りの筋肉、腕を振るための筋肉など全身の筋肉をまんべんなく使うことのできる全身運動なのです。

 

歩くという運動は生活習慣病以外にも肩こりや腰痛の改善にも有効であり、長期的な死亡率やがんの罹患率にも好影響を及ぼします。厚生労働省も健康のために1日一万歩を目標としたウォーキングを推奨しています。しかし、いきなり1日一万歩と言われても、ピンと来ない人も多いかと思います。また、普段から運動不足を自覚しているような方にとって、1日一万歩というのは非常に遠い目標となってしまいます。

 

そんな方にオススメしたいのが、+10(プラステン)という考え方です。これは、今までよりも10分多く身体を動かそう、という考え方であり、今すぐにでも始めることができます。毎日の通勤で歩く距離を少し伸ばしてみる、普段エレベーターやエスカレーターを使う場面で階段を利用してみる、そういった心がけ1つで運動量を増やしていくことができるのです。

 

 

それでも改善しない場合はてらだ鍼灸整骨院に来て頂いたら改善のお手伝いをさせていただきますね。

 

 

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