椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

2015年10月23日 : ヘルニア

頸椎や腰椎ある椎間板が避けてしまい、中にある髄核が神経を圧迫している病態が椎間板ヘルニアです。この椎間板ヘルニアが発症する原因には、姿勢の乱れや筋肉の硬さが背景となっていることが非常に多いです。不良姿勢や凝り固まった筋肉による運動の制限が、骨や関節、椎間板にかかる負担を増大させてしまっているのです。

 

そこで、頸椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアになるのを防ぐためのストレッチ法を考えてみましょう。

 

ただし、今回ご紹介するストレッチ法はあくまでも一例です。骨格の乱れや筋肉の硬さなどは人それぞれなので、やってみてかえって強い痛みを感じるようであれば、そのストレッチ法は避けた方が良いでしょう。また、ストレッチはリラックスして、ゆっくりと筋肉を伸ばしていくのが適切な方法になります。焦って無理矢理に力を加えてしまったり、反動をつけて行ったりしないように注意しましょう。

 

頸椎椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

まずは頸椎椎間板ヘルニアにならないためのストレッチです。

 

現代人の多くはスマートフォンの操作やパソコンの使用によってストレートネックと呼ばれる頸椎のアライメント(位置関係)の乱れた状態になりやすいとされています。人の頸椎は本来、軽く前方に凸のカーブした形をとっており、このカーブを作ることで頭の重さを効率よく支えたり、首の滑らかな動きを補助したりしています。ところが、スマートフォンの操作のためにうつむいた姿勢や、長時間のパソコン作業によってこのゆるやかなカーブが失われかけている人が非常に多いのです。頸椎が本来持つカーブを失ったストレートネックは骨や靭帯、椎間板に過剰な負荷をかけるため、頸椎椎間板ヘルニアなどの頸椎疾患を引き起こしやすくなってしまいます。

 

そんな状態を予防するための、首周りのストレッチをご紹介します。ストレッチを行う際は、椅子などに座って、まずは座った姿勢を正してください。背筋を真っすぐにして猫背にならないように注意してストレッチを行いましょう。

 

まずは、後頭部を手のひらで包むように、頭の後ろで両手を組みましょう。その状態で下を向くように頭を前方に倒します。そこから、ゆっくりと後頭部を下向きに軽く抑えていきます。首の後ろから背中にかけて、縦向きの筋を伸ばしていきます。

 

次は頭を右側に倒しましょう。これだけでも、じっくり倒していくことで首の左側の筋が伸ばされるかと思います。もう少し伸びそうであれば、右手を左のこめかみに当ててさらに首を右へと傾けます。同じように次は頭を左側に倒します。これも必要に応じて、左手を使って助けてあげながら、首の右側の筋を伸ばしていきましょう。

 

最後は思いっきり上を見上げましょう。首の前側の筋を伸ばしていきます。首の前の筋が十分に伸びてきたら、次は上を見上げたまま首を少し右へと傾けてみましょう。これも首のやや左側の筋がよく伸ばされるのではないでしょうか。同じように、上を見たまま首を左へと傾けることで、やや右側の筋を伸ばすことができます。この時に伸ばされる筋肉は、うつむいたスマートフォン操作やパソコン作業によって非常に縮こまりやすい筋肉になります。

 

このようなストレッチをゆっくりと息を吐きながら繰り返して行いましょう。

 

腰椎椎間板ヘルニアにならない為のストレッチ法

次は、腰椎椎間板ヘルニアや腰痛を防ぐためのストレッチ方法です。

 

ハムストリングスという筋肉をご存知でしょうか。太ももの後ろ側にある非常に大きな筋肉であり、短距離走のようなダッシュ動作などで非常に重要となる筋肉です。有名な筋肉なので、名前は知っているという方も多いかもしれません。このハムストリングスは実は厳密には筋肉自体の名前ではなく、大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋と呼ばれる3つの筋肉をまとめた総称になります。このハムストリングスは、骨盤のお尻の部分から太ももの裏側を通って膝の後ろへと走行しています。腰ではなく、太ももの裏側にある筋肉なのですが、実はこのハムストリングスが腰痛を防ぐために、とても重要なのです。

 

身体が硬いという人なら特に硬く伸びにくいのがこのハムストリングスです。立った姿勢から膝を曲げずに前屈した場合、指先が床まで届かない方はハムストリングスが硬いのが原因であることがほとんどです。実際、指先が床につかない方は、太ももの後ろがすごく伸ばされる感じがするのではないでしょうか。このハムストリングスは前述の通り、骨盤に付着して太ももの後ろを走行しています。実は、硬くなったハムストリングスは知らず知らずのうちに骨盤の動きを制限してしまっているのです。そして骨盤の動きが制限された際に、それをかばって負担が増加するのが腰なのです。

 

ハムストリングスのストレッチ方法は簡単です。まずは、脚をまっすぐに伸ばして床に座りましょう。その姿勢から、指先でつま先を触るように身体を前屈していきます。一気に反動をつけて行うよりも、息を吐きながらゆっくりと身体を倒していった方が効果的です。

 

次は膝を伸ばしたままで、両脚を左右に大きく広げましょう。まずは右のつま先を両手で触るように身体を右前方へと屈めていきます。その次は、同じように左のつま先を両手で触るように左前方へと身体を倒します。

 

ゆっくり、じっくりとハムストリングスを伸ばして、腰椎椎間板ヘルニアになるのを防ぎましょう。ストレッチは一度に思いっきりやるのではなく、定期的に継続して行うことが重要です。お風呂上がりなど、決まった時間にストレッチを行う習慣をつけるのも良いかもしれません。

 

 

 

 


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