整体師が教える子宮内膜症と子宮筋腫の回復方法とは

2016年3月24日 : 腰の痛み

生理にまつわる悩みを抱えている女性は意外に多いものです。子宮内膜症と子宮筋腫を患っていると生理のトラブルを抱えやすいことをご存知でしょうか?子宮内膜症、子宮筋腫で命を落としたという話を聞かないので、軽視されがちですが、場合によっては不妊の原因にもなりますし、妊娠しても早産、流産を起こすことがあります。この二つの婦人科疾患について紹介します。

 

子宮内膜症とはどのような病気なのか?

子宮内膜症とは女性ホルモンであるエストロゲンとの関係が強い疾患です。女性は脳からの指令で女性ホルモンのエストロゲンを卵巣から分泌します。エストロゲンが分泌されると子宮の内膜が増殖して、卵子が着床しやすいように子宮内を整えるのです。妊娠の準備をしているのです。

しかし妊娠が成立しなければ、生理として、増殖した内膜は剥がれ落ち排出されてしまうのです。子宮内膜症を抱えている女性は、卵巣や腹膜などの子宮以外の場所でも子宮内膜に似た細胞が増殖してしまいます。どうして、そのような場所で子宮内膜に似た細胞ができてしまうのか、詳しいことは解明されていませんが、生理の逆血が原因ではないかと考えられています。

 

どのような女性が子宮内膜症にかかりやすいか?

子宮以外にできた子宮内膜に似た細胞も、女性ホルモンのエストロゲンによって増殖することが分かっています。10代は女性ホルモンが分泌され始めて間もなく、子宮内膜症は少ないのですが、20代から増え始めて40代でピークを迎えるようです。

最近では若い女性に増えてきているので、晩婚化や少子化が関係しているのではないかと考えられています。妊娠中や授乳中は、エストロゲンの分泌が抑えられるので、生理は起こりません。

そのような時期に、子宮内膜症は自然治癒にすると考えられているのですが、最近の女性は初潮が早いうえに、昔に比べて結婚も遅く、子供を産む回数が少なくなっているために、エストロゲンにさらされる期間がどうしても長くなってしまい、子宮内膜症に罹る率があがってしまうのです。

 

子宮内膜症はどのように治療するの?

子宮内膜症の進行度合いや年齢、妊娠を希望するかどうかで、治療方法は変わってきます。選択肢としては、大きく分けて手術か薬物療法です。残念ながら、どちらにしても根本的な解決にはつながりません。

手術で問題の部位を取り除いても、再発の可能性があり、低用量ピルによってエストロゲンを少ない状態に保っても、止めてしまうと同じなのです。

西洋医学の治療によって現在起こっている問題を取り除くことはある程度可能でしょうが、根本的な解決にはつながりません。治療後に放っておくと、再発してしまう可能性があるのです。

 

子宮内膜症との上手な付き合い方

子宮内膜症の主な症状はひどい生理痛です。ひどい生理痛がある人は一度婦人科を訪ねて子宮内膜症でないか確認をしてみるとよいでしょう。

問題が発覚した場合は、医師と連携をして治療に取り掛かることが好ましいです。早くに治療を開始すれば、不妊などの問題を生じる可能性が少なくなるからです。

そして、忘れてはならないことが、手術をおこなっても子宮内膜症の再発ををフォローしなければならないということです。その時にはぜひ鍼治療も並行して行ってみてください。生理痛の改善には鍼治療の効果が認められていますし、婦人科疾患の大敵である冷えやストレスにも鍼治療は大きな効果を発揮します。体質改善を試みて、再発もしくは悪化の防止に取り組みましょう。

 

子宮筋腫とはどのような病気なのか?

子宮に発症する良性の腫瘍のことを子宮筋腫と言います。良性ですから、命にかかわることは少ないですが、できる場所によっては早産や流産の原因になったり、不妊の原因にもなりえます。

 

どのような人が子宮筋腫を起こしやすいの?

女性の多くが子宮筋腫を持っていると言われています。初潮が始まってから発症率があがるので、もともとの体質にエストロゲンの作用が加わって筋腫が起きるのではないかと考えられています。40歳の女性では4人に1人が子宮筋腫だと言われるほどです。

 

どのような治療をするの?

実は子宮筋腫の治療には確立された基準がありません。主な治療法は手術になるのですが、症状の強さによって、手術をするかを決定することがほとんどです。

症状が強くなければ、よほど筋腫が大きなものでない限りは経過観察になることが多いでしょう。筋腫が1つでなく多数見つかった場合は、手術で筋腫を取っても、再発してしまうことがほとんどのようです。

 

子宮筋腫との付き合い方

子宮筋腫とは意外に身近で、初潮が始まってから閉経までの間、年齢が上がるほど発症率も高まります。不正出血があったり、生理がだらだらと続いたり、生理痛がひどい場合は一度産婦人科で調べてみることをおススメします。

子宮筋腫が見つかっても、症状が軽い場合には経過観察になることも少なくありません。経過観察とは、なんともスッキリしない状況で、不安に感じる人も多いのではないかと思います。せめて、体や子宮の働きを万全にしておきたいものです。鍼治療や整骨治療によって、体の本来の働きを取り戻すことは十分に可能です。

子宮の血行が滞っていたり、自律神経が乱れて免疫機能が万全でなければ、体の弱いところから症状が出ることも多いです。婦人科疾患を得意とする治療院で、自律神経や子宮や卵巣の働きを整えておくことは、子宮筋腫と上手に付き合っていくために、有利であると考えています。

 

 

 

 

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ご存知ですか?あなたの腰の痛みは子宮筋腫が原因かもしれません

2016年3月19日 : 腰の痛み

生理ではない不正出血が頻繁にある、生理が重たい・痛い、生理でもないのに生理痛のような鈍痛があるなど、慢性的に痛みや不快感を感じたことはありませんか?ついつい、お腹…子宮のあたりをさすったりしたことはありませんか?もしかしたら、その症状は単なる月経トラブルではなく、子宮筋腫の可能性があります。

 

子宮筋腫とは

子宮筋腫とは、子宮の良性腫瘍で、婦人科で最もポピュラーな腫瘍といわれています。筋繊維と結合組織からなる結節性病変(平滑筋腫)のために、子宮筋層に大小種々の結節状、球状の腫瘍として発症します。発症個数は1個のみのこともありますが、多くは多発していることから、子宮体積の増大を認めます。

 

子宮筋腫は思春期以降に発生(性成熟期に顕在化)すること、閉経以降に発育が止まる(閉経後には鎮静化)ことが多いことから、卵巣機能と子宮筋腫発生には密接な関係があるエストロゲン依存性疾患と考えられています。

 

発生頻度は子宮腫瘍中最も多く、婦人科外来患者の約5%を占めています。剖検例では30歳代で20%(4-5人に1人の割合の罹患率)、50歳代で40%と高率であるものの、その多くは小結節で無症候性のことも珍しくもなく、医師を訪れることもなく発見されずに見過ごされていることが現状です。結節の発症部位により体部筋腫(子宮筋腫の大多数を占め、約95%)、頸部筋腫、膣部筋腫と分類される。

 

症状と診断

主たる症状は月経時の出血量の増加や月経期間が10日以上続く過多月経や過長月経など出血・不正出血、や月経困難症にまつわるものが多く、その他にも、ひどい月経痛、腫瘤感、貧血、腰痛、頻尿、動悸や息切れを引き起こします。

 

また子宮筋腫ができてしまうと受精卵が着床しづらい状況が作り出されてしまう、卵管付近の筋腫は精子や受精卵を運搬する機能を低下させて卵管自体を閉塞させて受精卵の移動を妨げてしまうなど、不妊症(妊孕性の低下)や初期流産を引き起こすリスクが高まることが推測されています。

 

症状で疑診を抱き、双合診で子宮の肥大を認めれば、鑑別診断には経膣超音波検査やMRIによる画像診断が有用となります。子宮筋腫では、境界明瞭な腫瘤を単発あるいは多発性に認めていて、いびつな形状をとることが多くなっています。

 

治療

無症候性の子宮筋腫では、自覚症状がないために受診しない症例も多く、また検診などで過っけんされても積極的に治療を行う必要性が乏しいものの、定期的な経過観察は行う方が良いでしょう。

過多月経による貧血、日常生活に支障をきたす疼痛、あるいは不妊・不育などの症状がある場合には治療の対象となります。一般的に薬物療法は一時的な効果を認めるのみで根治させることは難しく、手術療法が考慮されることが多くなります。根治手術は子宮全摘術ですが、晩婚化の時代を反映して、子宮を温存する核出術が増えてきています。

 

【薬物療法】

・対症療法:子宮筋腫による過多月経や月経困難症などの月経随伴症状に対して、症状を軽減する為に行います。病変部に対する直接の治療効果はありません。過多月経に対してはカルバゾクロム系製剤(アドナ錠)や抗プラスミン剤(トラサルミンカプセル)など止血剤を投与、月経痛に対してはロキソプロフェンナトリウム製剤(ロキソニン錠)やフェニル酢酸系製剤(ボルタレンサポ)など解熱消炎鎮痛剤の投与を行います。

 

・漢方療法:症状の緩和、病巣の伸展抑制を期待して、当帰芍薬散エキスや桂枝茯苓散など漢方顆粒の投与を行います。

 

・GnRHアナログ療法:無月経に導くことで治療効果を発揮します。しかしながら、その効果は一時的であり、手術直前の貧血改善を図り、病巣の縮小を期待して投与するほか、閉経間近な症例に対して手術を回避する目的で行う逃げ込み療法に用いています。骨量減少などの副作用のため、抗ホルモン剤(リュープリン注やスプレキュア点鼻液)の投与期間は4-6か月に限られています。

 

・その他のホルモン療法:低用量エストロゲン・プロゲスチン配合剤(低用量ピル)、黄体ホルモン製剤、ダナゾールなど、子宮筋腫における保険適応の方向が検討されています。保険改訂時でなくとも、随時見直しが行われていますので、婦人科の専門医との相談が必要になります。

 

【手術療法】

・子宮全摘術:子宮筋腫根治手術となります。子宮の大きさ、経産回数、手術既往の有無などにより、膣式・腹腔鏡補助下・腹式アプローチ法を決定します。

 

・子宮筋腫核出術:妊孕性を温存する為に行います。子宮筋腫の大きさと個数、発生部位などの条件により、子宮鏡や腹腔鏡を用いる内視鏡下手術と従来の開腹手術を選択します。近年の傾向として、核出に際して漿膜面に創がつくケースでは、術後の妊娠成立時に帝王切開分娩を選択することが多くなってきています。

 

・子宮動脈塞栓術・集束超音波療法:いずれも保険適応外での手段になりますが、子宮筋腫の縮小と症状の軽減を図って行われます。実施施設にも症例にも制限があるので、婦人科の専門医との相談が必要になります。

 

まとめ

 近年急速に治療の選択肢が広がっていています。いずれも一長一短あり、施設によって提供できる手段も違えば、患者によって望むところも異なるため、まずは受診をして、あまねく情報を提供し、症例毎に個別に最善の方法を検討する医師と相談しながら診療を進める必要があります。

 

 

 

 

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