高齢者に多い腰部脊柱管狭窄症について

2015年10月22日 : 腰の痛み

腰部脊柱管狭窄症について

腰痛にはいろいろな原因や症状があります。今回は脊柱管狭窄症について書いていきます。

 

背骨の構造

脊柱管狭窄症を理解するには、まず背骨の構造を知ることが大事になってきます。背骨は、椎骨という骨が積み重なってできています。椎骨は椎体と椎弓という部分に分かれています。椎体と椎弓の間には、椎孔という空間があります。脊柱管とは、椎骨が積み重なってできる椎孔の筒状の空間を言います。脊柱管の中には神経の束(脊髄)や血管が通っています。神経は脊柱管を通って枝分かれして体の各部へ伸びていきます。脊柱管には脊髄を守る役割があります。

 

なぜ腰部脊柱管狭窄症はおこるのか?

脊柱管がどこにあり、どういったものか少しわかったと思います。脊柱管狭窄症とは脊柱管が狭くなり神経や血管を圧迫している状態をいいます。脊柱管が狭くなると聞いてもなかなかイメージが持てない人もいると思います。どのように狭くなるのでしょうか?

脊柱管を取り囲む椎体や椎弓の変性や靭帯の肥厚、椎間板の変性による膨隆、突出により脊柱管が狭くなります。また、脊椎すべり症により上下の椎骨がずれ脊柱管が狭くなる場合もあります。

 

生まれつき脊柱管が狭い先天性の場合もありまが、なぜ椎体や椎弓の変性や靭帯の肥厚、椎間板の変性による膨隆、突出が起こるのか?その原因は何なのでしょう?

 

腰部脊柱管狭窄症になりやすい人を考えてみるとわかりますが、高齢の方に多くみられます。

すべての脊柱管狭窄症にいえることではありませんが、加齢に伴う変化が原因で脊柱管が狭くなります。

加齢により変形性脊椎症が起こりやすくなります。変形性脊椎症による椎体の※骨棘(椎体外側にできる)や、すべり症、椎間板の膨隆、黄色靭帯の肥厚、椎間板の変形などにより脊柱管が狭くなります。

 

※骨棘・・・骨に加えられた何らかの刺激により骨組織が増殖し、棘状になったもの。

 

どんな症状があるのですか?

症状は人それぞれですが代表的なのが、

・腰痛

・腰のまわりが重い、違和感、はり感

・足のしびれや痛み

・座ったり、しゃがんだりすると楽になる

・自転車に乗る時は症状がない

・カートなど前傾すると歩くのが楽

・座っている時や下のものを取るときなど普段は何ともないが、歩行時に足がしびれてきて数百メートルしか歩けないが、前かがみになって少し休むと、また歩き出すことができる(間欠性路行)などです。

下肢の症状は、太ももからふくらはぎ、足の裏などにでますが、両側にでる場合や片側だけにでる場合もあります。

また、つま先が持ち上がらず、ちょっとした段差や階段で躓く、スリッパが脱げやすいなど足に力が入りにくいこともあります。

さらに症状が悪化すると歩行時に尿意を催すなどの排尿障害や便秘、会陰部(肛門と股間の間)に灼熱感などの異常が起こってきます。腰痛が全くない場合もあります。

 

※間欠性路行・・・下肢の血管障害でも同じような間欠性路行の症状を出すことがあります。ただしこの場合は、姿勢を前かがみになっても症状の変化はありません。

 

躓き

 

 

 

良く耳にする椎間板ヘルニアとの症状の違いは?

腰椎が関係しているもので足のしびれを伴うものは、腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症です。椎間板ヘルニアは脊柱管内に飛び出した椎間板組織が症状の原因であり、若い人に起こりやすく、前にかがむと腰が痛みます。ヘルニア組織は、神経の圧迫の度合いにもよりますが、自然に縮小し、神経の圧迫が軽くなることもあり、MRIなどの画像でヘルニアがあっても症状がでない人もいます。

腰部脊柱管狭窄症は高齢者に多くみられます。狭くなった脊柱管は、自然に広くなることはありません。ヘルニアとは異なり前かがみになると症状が楽になるのが特徴です。

 

最後に

今回は腰部脊柱管狭窄症の症状について書いてきましたが、次回は症状がでた時にはどこへ行けば良いのか、どんな検査をするのか、どのような治療法があるのかなどを書いていこうと思います。

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