2015年12月15日 : 腰の痛み
腰が曲がってくる4つの理由
腰が曲がっているお年寄りの方を見て、腰痛があり、普段姿勢が悪い人は、将来腰が曲がってこないか不安に思う方もいるでしょう。当院にも腰痛で来院され不安を聞くと、腰が曲がってこないか心配されている方もいます。どうして腰が曲がってくるのでしょうか、どのような人に多いのでしょうか、腰はまっすぐになるのでしょうか。
なぜ腰が曲がってくるのでしょうか
1つの理由としては老化によるものです。老化により姿勢を支える筋肉が衰え腰が曲がってきます。
2つ目は、骨粗鬆症による脊椎の圧迫骨折です。脊椎一つ一つを椎骨と呼びます。椎骨には椎体と呼ばれる部分がありその前方部分が潰れることが多く変形をともないます。過度に潰れた場合はそれだけでも曲がってきますが、軽度なものがいくつかあればそれだけで腰が曲がってきます。
3つ目は脊椎管狭窄症、すべり症による足の痛み、しびれによるものです。この場合は前かがみになると痛み、しびれが軽減します。この状態が日常化してしまうと腰の周りの筋肉や関節が拘縮してしまい腰が曲がってしまいます。
4つ目は腰が曲がった状態で生活をしている事が多い、例えば農作業をしていて
草とりや、鍬での作業など中腰での作業が日常的に多い、畳や座敷での生活が多く前かがみになる姿勢が多い為です。これは腰が曲がった人がヨーロッパには少なく、日本には多い理由になります。
腰が曲がりやすい人にはどのような共通点があるのか
上記にも書きましたが高齢者、特に女性に多くみられます。理由としては、背骨の変形との関連性があり、女性は更年期になるとホルモンバランスの関係で骨粗鬆症になるリスクが高まるからです。また女性は男性に比べ筋肉量が少ないために良い姿勢を維持することが難しくなります。その為に楽な姿勢すなわち前かがみの姿勢が多くなります。
症状は
まだ症状すべてが改善されているわけではないですが、主に痛みが多く言われています。曲がっている腰の周辺の痛みです。骨の痛み、椎間板からくる痛み、背骨の関節部分の痛み、筋肉の痛みなどありますが、実はどの部分が原因で痛みがでているか分からないことがあります。
ヘルニアの症状に似たような神経の痛みで、足に痛み、しびれがでます。背骨周辺の痛みと足の痛みの2つが主な症状といわれています。
これらの症状は良く聞く症状ですが、腰の曲がりが強い人はより痛みが強かったり、激痛が走ったりします。
背骨の変形で特定の筋肉に負担がかかり、その部分が筋肉痛になり痛みがでると言われています。
治療法
治療法にはどのようなものがあるのでしょう
・薬物治療
鎮痛薬の投与。薬で痛みが取れればリハビリができるようにもなります。その結果、普段使われていない筋肉が使えるようになるため、筋肉維持や、筋肉量のアップになり姿勢維持にもつながります。痛みを押さえるだけではなく、痛みが減ることにより外出の機会が増えたり、精神的にも楽になるからです。
・リハビリ
脊椎変形に対する特別な体操は特になく、よくある腹筋や背筋を行います。腰が曲がっている方には特に背筋の筋肉が重要になってきますが、変形が進むと背筋のトレーニングがしづらくなります。変形が進んでいる人を見た時に、どうやって寝ているのか不思議に思ったことはありませんか。背中が曲がっているので反らせようとしてもできません。まずはうつ伏せができるようにしていきます。
また、腰だけではなく股関節や他の部分の関節や筋肉にも負担がかかり硬くなっている場合が多いので体のケアも大切になってきます。
・手術
リハビリや薬物治療でも効果がなく、痛みが強い。
腰が曲がることにより起こる症状が深刻な場合(逆流性食道炎など)。
見かけの問題で手術を希望される場合などが手術の適応になります。
まとめ
老化は止めることができません。また、曲がってしまった腰をまっすぐにすることは難しいです。しかし、今のうちから姿勢に気を付け、適度な運動をして、普段前かがみでの仕事が多い人はそれを意識してなるべく負担を減らす姿勢を見つけるなど、工夫することにより将来腰が曲がってしまうリスクを減らすことができます。
腰を反らせて痛かったら分離症の確率高いんですよ!
2015年11月25日 : 未分類
スポーツを行う子供にしばしば発症する腰椎(ようつい)分離症は、早めに診断し治療を受ければ分離した骨が再び癒合(ゆごう)して、完治する可能性が高い病気です。しかし、実際には病院に来たときにはすでに症状が進行しており、完治が難しいのが現状です。
今回は、子供が腰痛を訴えたら、どの病院に行くべきか、また、なぜ病院受診が必要なのかについてお話しします。
1.分離症の診断・治療ができる病院とは?
分離症の治療をうけるには、まず本当に分離症かをきちんと診断してくれる施設に行く必要があります。
分離症は、腰を反らせる動作(伸展)、前かがみになる動作(屈曲)で腰痛が出現するという特徴的な症状があり、発育期のスポーツ選手が腰を伸展させたときに痛みが生じた場合、約8割の人が分離症を認めたという報告もあります。
しかし、これはスポーツを行う若者に発症する腰椎椎間板ヘルニアにも見られる症状で、分離症全ての人がこの症状を示すわけではありません。そのため、確定診断には、レントゲン、CT、MRIといった画像検査が用いられます。そして、その結果を参考に、病気の進行度に応じた病期分類で評価を行い、治療方針を決定します。
CT、MRIが普及するようになり、分離症の正確な診断が可能となりましたが、未だにこれらの画像検査がなされずに「ただの腰痛」として見逃されているケースも多いと考えられています。
したがって、これらの検査ができる施設を受診することが必要です。CT、MRIは大きい病院にしか置いていないため、あらかじめインターネットや電話で確認することをおすすめします。
2.スポーツ専門の医師に診察してもらうには?
腰椎分離症はスポーツを習慣的に行う子供に多いことから、スポーツによる診断・治療に特化した日本整形外科学会認定スポーツ医に診察をしてもらうのが一番確実です。
日本整形外科学会のホームページから全国の日本整形外科学会認定スポーツ医を簡単に検索できます。そのほか、サイト内には整形外科疾患についての詳しい解説もありますので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
3.近くの病院?それとも遠方の有名な病院?
ここで注意をしたいのは、腰椎分離症と診断をうけた場合、治療は数ヶ月以上に及ぶことがあるということです。希望する先生が近医とは限りませんが、病院が遠方であればあるほど、治療を受ける子供や親の負担となるため、できるだけ定期的な受診ができる範囲で病院を探すことが大事です。
4.治療に応じた病院選び
分離症のどの時期においても、まずは手術を行わない保存療法が基本であり、コルセットによる体幹の固定や疼痛に関する薬物療法が行われます。しかし、分離症の治療の前に、専門医のもとで確実に分離症と診断してもらうことが大事です。
子供の成長期腰椎分離症では、発症早期であれば、数ヶ月~半年ほどのコルセット着用とスポーツの中止によって、分離した骨がくっつく骨癒合(こつゆごう)を期待できます。
一般的には、レントゲンやCTの画像で、分離部分の安定性や骨癒合の完成度を評価しながらコルセット治療を終了する時期を検討します。
一旦診断を受けて治療方針が決まれば、保存療法に関しては基本的にどの整形外科医でも対応可能です。遠方の病院を受診した場合は、先生と相談して、近くの整形外科を紹介してもらい、疼痛時など問題があったときにすぐに対応してもらえる病院をみつけておきましょう。
症状が進展して、分離すべり症となり下肢のしびれや筋力低下などの神経症状が出現している場合は、手術が選択されることが多いため、多少遠方であってもスポーツ整形外科専門医がいる病院がおすすめです。
5.そのほかの選択肢は?
整体やお灸を用いた治療など、インターネットには分離症に対するさまざまな治療方法が挙げられていますが、そのほとんどが、個人の経験談や治療談であり、エビデンスがはっきりしない情報も多く、内容を鵜呑みにしないことが大切です。
医療機関での治療は数ヶ月以上と長く、慢性的な痛みが残ることもあるため、思わず「この方法で治ります!」といった宣伝文句に飛びついてしまうかもしれません。もちろんそれで治った方もいるかもしれませんが、万人に効果がある方法とは限りません。
一方で、医療機関での治療は、これまでの医療情報や臨床研究結果に基づいた根拠のある治療を行うことを基本としています。分離症では、これまでに多くの臨床研究や、動物実験などが行われて病態のメカニズムや治療法が研究・検討されてきました。
研究が進むにつれて、今後、新しい事実が証明され、新規の治療が開発されるかもしれませんが、いずれにしてもエビデンスに基づいて医療行為が行われるため、個人的なサイトの情報よりは信頼性が高いと考えられます。
また、正確な診断をうけないまま、マッサージに通う、あるいは自己流で筋トレをすると、逆に腰の負担を増加させて症状を悪化させることもあります。
子供の将来を考えて、分離症を疑う場合は、まず適切な医療機関にかかることをおすすめします。
どこに行っても改善しなかった場合はてらだ鍼灸整骨院がお力になれるかもしれません。
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